ワイン・ガードナーが事故を起こした理由

10月16日、少し目を疑うようなニュースが飛び込んできました。

『ワイン・ガードナー容疑者、暴行の疑いで現行犯逮捕!』

正直なところ今の日本で『ワイン・ガードナー』という名前を知っている人は、そんなに多くはないと思います。

しかし俗に言われる『バイクブーム』と呼ばれた時代、いわゆる1980年代にバイクに夢中になった人々、バイクに憧れていた人々にとっては余りにも有名すぎる人物なのです。

なぜそんなワイン・ガードナーは逮捕されてしまったのか?

事件の内容とワイン・ガードナーという人物について見ていきたいと思います。

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レジェンド ワイン・ガードナー

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出展:http://motorz.jp/car/10908/

ワイン・ガードナーとは1980年代から1990年代初めにかけて大活躍した、オーストラリア出身の元オートバイのレーサーで、本名はワイン・ミシェル・ガードナー(Wayne Michael Gardner)と言います。

彼が注目を浴び始めたのは1984年のことです。

当時のオートバイレースで最高峰であるロードレース世界選手権(通称:WGP)500㏄クラスに市販レーサーであるホンダ・RS5000で参戦。ワークス勢のホンダ・NSR500ヤマハ・YZR500を相手に互角とも言えるレースを展開し、シリーズランキング7位を獲得したのです。

これがどれほどの偉業なのか?少し分かり易く説明すると、WGPとは四輪車の世界ではFIに相当します

そこへ製造メーカのサポート無しに(FIで言えばマクラーレンやフェラーリなど)市販されているレース用のマシンで参戦し、最終的にはシリーズランキング7位を獲得したということなのです。

ホンダのエースライダー・そしてチャンピオン

この実績を評価されたガードナーは1985年にUKホンダに起用されます。

セミワークスとして参戦し、ここでも最新マシン・NSR500には性能面で劣るNS500に乗っていましたが、それでもランキング4位を獲得。

1986年にはワークスであるロスマンズ・ホンダに加入しました。この年は計3勝を挙げランキング2位を獲得。

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出展:http://matome.naver.jp/odai/2141415910377807201

翌1987年には7勝を挙げ、遂にオーストラリア人としては史上初WGP500㏄クラスチャンピオンを獲得しました。

また日本のオートバイレース界では『真夏の祭典』としても有名な『鈴鹿8時間耐久ロードレース』にも10回参戦。歴代2位となる4勝を挙げたことから、『8耐男』とも呼ばれていました。(歴代1位は5回優勝の宇川徹)

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出展:http://www.honda.co.jp/Racing/race2009/8hours/bestrace/miyagi.html

ブルーサンダー

ワイン・ガードナーは現役時代『ブルーサンダー』の異名を与えられていました。

これは彼が当時のピーキーで扱いにくいマシンを、まるで力でねじ伏せるような豪華なライディングをしていたこと。特にパワースライド(後輪をスリップさせながらコーナリングしていく)が特徴的でした。

また当時乗っていたマシンのカラーリングがロスマンズ・カラー(ロスマンズ・ブルー)であったため、このように呼ばれるようになりました。

引退後

そんなワイン・ガードナーも現役時代晩年(1990年~)はケガが相次いでしまいます。

そのため満足な成績を残すこともできませんでしたが、それでもこの年の鈴鹿8時間耐久レースでは4勝目を記録。WGP第11戦イギリスGPのレース前にシーズン後の引退を宣言しました。

なおこのイギリスGPでは優勝しており、これが最後の勝利となっています。

WGP引退後は四輪レースに転向。

1996年からは日本の全日本GT選手権にもトヨタ・スープラで参戦しており、1999年と2001年にそれぞれ1勝を挙げていますが、最終的には2002年のシーズンを持って現役を引退しています。

その後は地元オーストラリアで『チームガードナーレーシング』を結成。

オーナー兼監督として2人の息子(レミー・ガードナー、ルカ・ガードナー)の育成に当たっていました。

そして今も多くのファンにとっては『レジェンド』と呼ばれるライダーの1人です。

ツインリンクもてぎでのトラブル

10月16日、この日はロードレース世界選手権日本GPが開催されており、息子のレミー・ガードナーが参戦していました。

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出展:http://motorz.jp/car/10908/

ここでワイン・ガードナーが運転する車と東京都在住の男性会社員(49)ら3人が乗った車が接触事故を起こし、互いに降車した後トラブルが発生したとのことです。

当時の様子はニュース記事によれば以下のように報道されています。

 栃木県警茂木署は16日、車同士の接触事故をめぐるトラブルで男性3人に暴行したとして、オーストラリア国籍のオートバイ元世界王者、ワイン・ガードナー容疑者(57)=モナコ在住=を暴行の疑いで現行犯逮捕した。ガードナー容疑者は「相手が自分の腕をつかんできたので、振り払おうと体を揺すっただけ」容疑を否認しているという。

 逮捕容疑は同日午前8時ごろ、同県茂木町檜山のレース場などがあるレジャー施設「ツインリンクもてぎ」敷地内で東京都内在住の①男性会社員(49)ら3人に対し胸ぐらをつかむなどの暴行を加えたとしている。

 同署によると、②ガードナー容疑者の乗った乗用車が会社員らの乗用車を追い越そうとした際に接触。互いに降車し、トラブルになったという。

 ガードナー容疑者は1987年に500CCクラスで世界王者となったほか、鈴鹿8時間耐久レースで4勝を挙げた往年の名ライダー。

 この日、ツインリンクもてぎで開催されたレースにガードナー容疑者の息子が出場していたという

引用元:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161016-00000043-mai-soci

あくまでこのニュース記事での内容になりますが、個人的に気になる部分に番号を振り太字にしてみました。

①男性会社員(49)ら3人に対し胸ぐらをつかむなどの暴行を加えた

別のニュース記事で確認してみたところ、ワイン・ガードナーとトラブルになった相手は49歳の男性2人と19歳の男性1人。

つまり『3対1』だったわけです。

今回の逮捕容疑は『暴行』となっているわけですから、単純に『先に手を出した』と捉えて差し支えないかと思われます。

となれば『3人を相手にして先に手を出した?』

ワイン・ガードナーの肩を持つわけではありませんが、よほどの理由でもない限りあまり考えにくい状況です。

実際はまだ明らかにされていない、複雑なやり取りがあったのかもしれません。

②ガードナー容疑者の乗った乗用車が会社員らの乗用車を追い越そうとした際に接触

報道当初は『出会いがしら』などの内容も見られましたが、現在はほとんどの報道内容が『ガードナー容疑者の乗った乗用車が会社員らの乗用車を追い越そうとした際に接触』となっています。

となれば会社員らの認識は、あくまでも『車をあてられた』という被害意識になるのは当然のことです。

これはあくまでも推測の域になりますが、ワイン・ガードナーが前方の車を追い越すまでに、双方の車間で何らかのやり取りがあったのかもしれません。

またワイン・ガードナーも追い越しをかけたことから、当時『何らかの理由で急いでいた』のは間違いないでしょう。

元レーサーであるが故に?

そして追い越しの際に車が接触したとのことですが、これは別の報道を見てみれば大きな接触ではなく、互いの車のミラーが擦れた程度だと言います。

ただこれが一般的なドライバーであれば、接触事故さえ起きなかったかもしれません。

そもそも接触するほどの距離で追い越しをかけるなど、普通の人間にできることではありません。それこそ『当ててやる』ぐらいの気持ちで運転する必要があるでしょう。

しかしワイン・ガードナーは元レーサーで、車でのレース経験も豊富です。

それこそ『接触させながらライバルを追い抜いていく』という運転を、当たり前のように数え切れない程こなしてきたことでしょう。

いくら年を取ったと言えど、そこはやはりかつて『ブルーサンダー』とまで呼ばれた人物です。

この瞬間、昔の感覚が蘇ったのかもしれませんね。

最後に

ワイン・ガードナーは今も『レジェンド』と呼ばれ、多くのライダー、ファンからも愛され続けています。

そして彼と共に活躍したロスマンズ・カラーのNSR500。こちらも今なお大変な人気を誇るバイクです。

そんな彼がかつて大活躍したこの日本で逮捕され、今も拘留されているのは残念な限りですが、少しでも早く真実を明らかにしていただきたいと願うばかりです。

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