広島・中3自殺問題 担任教師の選択は正しかったのか?

広島県府中町立府中緑ヶ丘中学校で起きた、
3年生の男子生徒が謝った万引き記録に基づく進路指導を受けた後に
自殺してしまったという問題。

3月7日に広島県府中町教育委員会の発表が行われてから
世間では批判の声が相次ぐと共に、
様々な事実関係が明らかになってきました。

私はプロフィール欄にも記載しましたが、3人の子を持つ父親で、
何とも言い難いのですが、長男が今年、高校を受験しました。

そうです、自殺した男子生徒と同級生ということになります。

そのためどうしても他人事とは思えず
この件について思うことを『同世代の子を持つ親』としての立場から、
記事にしたいと思います。

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男子生徒の自殺を巡る経緯

まずは今回の事件の経緯を整理して見ていきたいと思います。

2013年10月6日

被害店舗から学校へ
「万引きをした生徒がおり、保護者へ連絡してほしい」
との連絡があった。
これを受けた職員が、生徒指導部の担当教諭
万引きをした生徒の名字だけ口頭で伝えた。
そしてこの生徒指導部の担当教諭は、生徒指導会議用に配布した資料に、
自殺した男子生徒の氏名を誤って記載していました。

しかし8日に行われた会議で氏名の誤りが指摘され
資料はその場で訂正されたが、
学校の共有サーバーに残された誤りの記録は
修正されることなく残されてしまいました。

2015年11月中旬

男子生徒への進路指導が謝った情報に基づき行われ、
担任の女性教諭が過去の万引きが原因として
「志望校への推薦はできない」と男子生徒に伝える。

その後4回にわたり進路指導が行われたが、方針は変わらず。

2015年12月8日

この日は学校と保護者、生徒を含む三者面談が予定されていました。
そのため朝、担任の女性教諭が男子生徒に
「万引きのことを親に伝える」と説明。

午後に三者面談が行われたが、生徒は出席しませんでした
また両親は、この時はじめて万引きのことを知らされ、
非常に驚いた様子であったといいます。

そして夕方、帰宅した父親が自宅で倒れている男子生徒を発見。
搬送先の病院で死亡が確認されました。

また、自宅からは自殺をほのめかす書置きが見つかっています。

2015年12月9日

学校が全校集会で、
「男子生徒は急性心不全で急死した」と説明。

昨日までの男子生徒の様子などから
生徒たちの間では疑問の声も多数あがっていたようです。

しかしこの説明がされた背景には、遺族の要望があったため、
事実を公表しなかったということです。

またこの日、万引きの記録が誤っていたことも判明。
遺族に伝えられたといいます。

2016年3月7日

広島県府中町教育委員会が男子生徒の自殺を公表。

2016年3月8日

広島県府中町教育委員会が男子生徒の自殺の経緯を
保護者会で報告し、記者会見を開く。

なお男子生徒の担任であった女性教諭は体調不良を理由に
保護者説明会を欠席、その後も学校を欠席していることから、
保護者や世間からは抗議の声が多数あがっています。

自殺問題の要点

今回の事態は、現在明らかになっている事実関係を見てみると
様々な問題点が浮き上がってきます。

その中で要点と思われるものを、以下にまとめてみました。

  1. 謝った記録が、修正されないままに残ってしまった
  2. 進路指導の際、誤った記録が使われてしまった
  3. 進路指導(面談)の方法
  4. 男子生徒への事実関係の確認方法
  5. 学校、そして家庭のあり方

それではそれぞれについて、
私なりの考えを見ていきたいと思います。

1.謝った記録が、修正されないままに残ってしまった

これは報道内容によれば当時、
『今後、使用されることはない』
との判断の元に、そのままにされたとのことですが、
一人の人間の記録としては、例えようもないくらい重要なものです。

そして結果論にはなってしまいますが、
実際にこの記録が使われ一人の人間の命が奪われてしまうという
悲劇を引き起こしてしまいました。

これは日常的に、教職員のずさんな勤務が行われていた?
そう思わざるを得ません。

2.進路指導の際、誤った記録が使われてしまった

1.により誤ったデータが残ったことにより、
謝って修正前のデータが3年担任に配布されてしまうという
事態を引き起こしてしまいました。

ここでも当たり前の確認作業を行っていれば、
十分に防げたはずです。

3.進路指導(面談)の方法

男子生徒に行われた進路指導(面談)は、いずれも10~15分程度の立ち話、
しかも廊下で行われていたといいます。

これはもはや『進路指導(面談)』と、呼べるものではありません。

指導を受ける側も何の心構えもなく
考えをまとめることもできないのではないでしょうか?

しかもこの学校では、
日常的にこのような形態が取られていたようです。

4.男子生徒への事実関係の確認方法

これも、3.が行われていたために、
このような曖昧な結果を生み出してしまったのでしょう。

例えば万引きのような重大な事態を確認する場合、
詳細な日時や場所などを書面にして、本人に手渡しで確認する。

これぐらいのことが行われるのは
常識ではないでしょうか?

突然、口頭2年も前のことを問われた場合、
誰でも「えっ?」となってしまうものでしょう。

担任の女性教諭はこの時の状況を、
「生徒から否定するような発言はなかったので、確認が取れたと思った。」
と学校側に説明していたといいます。

つまりこれは裏を返せば、
『はっきりとした肯定の発言もなかった』
ということを意味しています。

さらに付け加えると、
『個人の独断で判断をした』
と言っても、過言ではないでしょう。

5.学校、そして家庭のあり方

そしてやはり、このような事態を防ぐには、
学校と生徒、そして家庭のあり方が、
やはり重要であると言わざるを得ません。

今回の一連の報道を見ていて感じることは、
『もう一歩踏み出した行動があれば、自殺は防げたのではないか?』
ということです。

万引きの事実確認、そして男子生徒が家庭内で相談できる環境。
それらがほんの少し深くで行われていれば、
最悪の事態は免れることができたような気がしてなりません。

担任の女性教諭

やはりこれだけの事態になると、
『担任の女性教諭』に注目が集まるのは、
現代社会ではごく当たり前のことです。

卒業生のツイッターの投稿などから既に実名が判明しており、
顔写真と共に拡散されています。

現時点でこれらのツイートは削除されているようですので、
参考までに掲載しているサイトのリンクを貼っておきます。

・日刊時事ニュース
・news鹿

この女性教諭、名前は篠永美代子(しのなが みよこ)とされており、
これらの情報から判断すると、
生徒たちの間では評判も良かったようです。

ただし過去の例に漏れずと言いましょうか、
肝心なところで『体調不良により欠席』
以後、欠席を続けており、公の場には姿を見せておりません。

このような重大な事態が起こってしまった以上、
どれだけ姿を眩ませたとしても、
特定されるのが時間の問題であったことは、十分予測できることです。

それならばどれだけ非難を浴びようとも保護者説明会に出席し、
責任を果たすのが大人として当たり前の行動ではないのでしょうか?

篠永教諭は雲隠れすることにより、
ますます自分の立場を悪い方向へ向かわせてしまっている。

そう感じてしまうのです。

ますます深まる疑問

ただこの件は、これで終わりではありません。

似た名前実際に万引きをした生徒が存在していることも公表され、
その生徒は専願受験で学校推薦をもらっていたという事実。

似た名前の生徒が存在してるということを公表すれば、
地元でその本人を特定するのは容易なことです。
また場合によっては、その生徒自身が
男子生徒の自殺に関して責任を感じてしまうかもしれません。

さらに実際に万引きの事実があった者が推薦をもらっていたということは、
自殺した男子生徒に推薦を出さなかった理由を、
全面的に覆してしまうことになります。

『何か他に、推薦を出した理由があったのか?』
『何か他に、推薦を出したくない理由があったのか?』

このように考えてしまうのは、自然の流れでしょう。

最後に

周りの人たちにとってはほんの些細なことでも、
当事者にとっては人生を左右するほどの事柄と言うのは
数えきれない程、存在しているものです。

そして世の中には『見えない事実』というものが無数に存在しています。

私達、子供を持つ親は大前提として、
学校そして教師信頼して子を学校に送り出しています。

社会に出る前の訓練の場として、
学校で様々なことを学んでくれることを願っています

そこで理不尽なことや軽率な指導
さらに子供の訴えにも耳を傾けないようなことが行われてしまったら、
子供達はどんな社会人になっていくのでしょうか?

今回の男子生徒の自殺に関わった人達が、
本当に子供たちの将来を考えて『教職者』という職を選んだのなら、
例え過去に謝った指導を行っていたとしても、
例えどれだけの非難を浴びようとも、
最低限、公の場で事実関係を説明するのは
『人間として』『大人として』
必要な行動であると強く思います。

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