パラワンオオヒラタのメス

みなさんこんばんは、鷹です!

今年の3月から飼育しているパラワンオオヒラタの幼虫たち。結局、9頭の幼虫を確保し飼育していたのですが、雌雄の内訳は『オス=4頭』『メス=5頭』というものでした。

メスは9月の末ごろから『暴れ』が見られたため、マットへ移動。その後、順次羽化してくれるものと思い込んでいましたが、5頭のうち3頭が蛹化直前、もしくは蛹化直後に☆になってしまうという最悪の事態となってしまいました。

そのため残るメスは2頭のみとなってしまったのですが、1頭は羽化を確認したものの、1頭はさなぎの状態。

さすがにこれまでの飼育経緯から不安を感じ、さんざん迷った挙句、掘り出して様子を確認してみることにしました。

目次

パラワンオオヒラタのメスの成虫

まずは羽化を確認できているこちらの個体から掘り出してみたいと思います。

こちらは菌糸ビンからマットへ投入したのが10月7日。その後まもなく蛹室を作り始め、蛹化を確認したのが10月30日のことでした。

そして羽化が11月22日。蛹化してから約3週間で羽化したことになります。

こちらはそこそこ深い位置ではあるものの、成虫に羽化していることは確認済み。あとは羽化不全がないか?それだけが気掛かりですが、とにかく掘り出してみたいと思います。

すると、

おっ、なかなか元気そうで何よりです。^^

しかもそこそこの大きさ?

とにかくもう少し取り出しやすいように穴を広げていきます。

ここまできて一安心。どうやら羽化不全もなさそうです。

とりあえず外の世界へ、

どうにか綺麗な姿で羽化してくれました。羽化からまだ1週間強ですので動きはぎこちないですが、それでも元気な様子です。

ちなみに腹部はこんな感じで、

まだまだ赤味が残っています。

なんとか羽化してくれた貴重なパラワンのメスです。とりあえず体長だけ測って、早々へ休眠室へ入れてあげたいと思います。

現時点で約49㎜強ありますね。

メスはとりあえず50㎜を目標としていましたので結果としてはいまいちですが、これは私の飼育管理が未熟だったのが原因でしょう。今後の課題ですね。

とりあえずこのメスには針葉樹マットを湿らせた休眠室で、活動を始めるまでゆっくり休んでもらいます。

最後のさなぎ

そしてこちら、現在飼育しているパラワンのメスの中で、最後に残ったさなぎです。

こちらはマットへ移動してしばらくしてから蛹室を作り、その後さなぎへと蛹化し、しばらくの間はさなぎが動いているのが見えていました。

しかし元々菌糸ビンの中央に向かって蛹室を作っているようで、画像でも確認できますが中の様子を確認できるのはごく僅かです。

しかい最近はさなぎの動きが止まったような気配があり、それに加えマットへ移動したことで☆になってしまった個体たちのこともあり、最悪は人口蛹室へ移動させることも考え、掘り出してみることにしました。

その結果、

悪い予感が当たってしまいました。

先に☆になってしまった個体たちと同様、カビにまかれて既に☆になっていました。

残念なことにこのメス、画像はありませんがさなぎの状態で50㎜を軽く超えていました。無事に羽化していればそこそこの大きさだったかと思うと、さらに悔やまれてなりません。

もう少し早く気づけばこのメスも助けてあげることができたのでしょうが、よくよく考えてみればこのメスの動きが見られなくなったのは、先に☆になってしまった個体たちを掘り出す前のことでした。

いずれにしても気付くのが遅すぎたのかもしれません。

最後に

結局、このパラワンのラインでは無事に成虫へと羽化できたメスは1頭のみ。

約7か月~8か月の幼虫飼育を経てあと一歩というところで、痛恨の選択ミスをしてしまったようです。

ただ今期のパラワンの飼育ではいろいろなことを学び経験しましたので、今後のブリード活動にプラスとなるように繋げていきたいと思います。

とにかく『大型個体』を目指すより、『元気で完全な個体を羽化させる』ということを目標に、今後もパラワンのブリードを続けていきたいと思います。

パラワンのオスたち

最後になりますが、このラインのオスたちの様子はと言うと、

いずれも10月~11月にかけてXL-POT 2300cc へ投入、7月にXL-POT 1400cc へ投入してからは、ずっと20℃で温度管理しています。

2300cc投入してからしばらくは外から幼虫の姿が見えていたのですが、ここ最近は見えない状態が続いています。

うまく『居食い』してくれて大きく育ってくれればいいのですが、何より来年にはこの4頭の蛹化も控えています。

無事成虫に羽化できるよう、今回のメスの飼育を参考にしていきたいと思います。