みなさんこんばんは、鷹です!
気が付けば11月に突入し、2018年も残すところ2か月を切ってしまいました。^^;
これから日本は冬を迎えますが、外国産クワガタの飼育を始めてからは、四季に関係なくカブクワ飼育を満喫しています。
特に真冬に元気よく活動している成虫の姿を見られることは、これまで国産種だけを飼育していた時と比べて最も大きく変わったことで、最も楽しみを感じられる瞬間でもあります。^^
もちろんそのためには温度管理も必要になってきますけどね。^^
ところで今回はタランドゥスオオツヤクワガタの飼育報告なのですが、その前にこちらを。
目次
自作温室の冬支度
外国産クワガタの多くは日本で飼育する際、温度管理が必要になります。
これは言うまでもなく本来生息している地域の気温にできるだけ合わせてあげるためで、日本のような四季のある地域に生息していないクワガタは、気温が高すぎたり低すぎたりすると、適応しきれずに死に至ってしまうからです。
その温度管理のために私は『ワインセラー』と『自作保温庫(兼保冷庫)』を使っています。
ワインセラーは本来ワインを冷やしておくためのものですので夏場は重宝するのですが、これが冬場も結構活躍してくれます。
というのも大きさや設置場所、設定温度によっても差はありますが、私のように20℃前後で使用していれば、真冬でもヒーターを使わずに温度を維持することができます。
昨年は念のためにヒーターを設置してみたのですが、
結局ほぼ稼働することなく、むしろ時折ワインセラーの冷房が作動しているような状況でした。
しかし自作保温庫(兼保冷庫)はそういうわけにはいきません。
昨年まではセラミックヒーターを使っていたのですが、今年は昨年ワインセラーで使っていたみどり商会 ピタリ適温プラス1号 とビバリア マルチパネルヒーター8W
この2つを『ニッソーシーパレックス300』というサーモスタットで制御しますが、
現在はモデルチェンジされているようですね。
とりあえず当面はこちらで様子を見ていきますが、もし能力不足を感じるようであれば、ヒーターの買い替えも検討してみたいと思います。
タランドゥスオオツヤクワガタ、T-2ラインの菌糸ビン投入と交換
それではいよいよ本題です。^^
以前『タランドゥスオオツヤクワガタのもう一つのブリード』ということでご紹介させて頂いた、もう一つのブリードライン。
個人的な管理名を『T-2ライン』としていますが、9月22日に500㏄へ投入した7頭が、早くも交換時期がやってきました。
菌糸ビンの交換
ちょっと角度を変えてみると、
投入からわずか1ヶ月足らずでほぼ食べつくされてしまっています。それに加え菌糸の劣化も見られるようで、またしても急に交換が必要になってしまいました。
というわけで今回はこちら、
ビンのサイズは800㏄ですが、余りにも急に交換が必要になってしまったため、菌糸ビンを作っている時間がなく既製品を購入しました。
それでは順に幼虫を掘り出していきたいと思います。
7頭全て生存していてくれましたが、よく見ていただければ菌糸の劣化がお分かりいただけるかと思います。
育ち盛りの幼虫にこれはいけませんので、たっぷり食糧(菌糸)のある新居へお引越しです。
たくさん食べて、大きく育って頂きたいと思います。
菌糸ビン飼育開始
さてお次は、同じ『T-2ライン』の2ラウンド目に回収した幼虫たち。
割り出し時には9頭回収できたのですが、2頭が☆になってしまい残されたのは7頭。
それでは幼虫を取り出してみます。
そして用意しておいた菌糸ビンを、
今回はこちらの菌床ブロックを使ってみました。
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500㏄のビンに詰めてから約2週間が経過していますが、菌糸のまわり具合は、
問題なさそうですね。^^
ということで幼虫を投入、
とりあえずは食痕が出てくるのを待ってみたいと思います。
オスの羽化
さてお次はこちら、
前回の記事でご紹介させて頂いた少し大きめのオスのさなぎですが、10月17日に無事羽化してくれました!
って、見えませんね。^^;
このままでも問題ないかもしれませんが、比較的ビンの底の方に蛹室を作っているため、掘り出して休眠室へ移動させることにしました。
決して『早く見てみたい!』という欲望に負けたわけではありませんので誤解のないように。^^;
では、
ビンがクリアでないため画像ではほとんどわかりませんが、ちょうど反対向きになって腹部を乾燥させているようです。
できるだけ刺激を与えないよう、少しづつ掘り起こしてみると、
思わず一言、
『でかい!』
まあ、世間一般からすれば決して大きいわけではないでしょうが、私がこれまで見たことのあるどのタランドゥスよりも確実に大きいです。(これまでの最高は64.5㎜)
少しディンプルがありますが、この程度であれば特に問題ないでしょう。
もちろん親譲りの『ホワイトアイ』です。
ホワイトアイももちろん良いですが、このぐらいのサイズになると見た目の印象もガラッと変わりますね。
重厚感が違います。
ちなみに以前羽化したオスたちと並べてみると、
上から53㎜・59㎜ですが、特に大あごの迫力が違いますね。
ちなみにこの時点で羽化から約一週間です。少し早すぎるため体長は測定しませんでしたが、後日改めて測ってみると、
約75㎜ありました。
画像ではノギスとタランドゥスの間に隙間がありますが、体をまっすぐに伸ばした状態で測定してから撮影しています。
親を1㎝以上も上回ってくれ、本当にうれしい限りです。
あとはゆっくりと休眠させ、元気よく活動してくれるまでそっとしておきたいと思います。
オスのさなぎを人工蛹室へ
それでは最後にこちら、
これまでご紹介してきた『T-1ライン』の最後の1頭のオスです。
8月9日に20gで1400㏄に投入してからずっと観察を続けていましたが、10月25日にようやくさなぎへと蛹化してくれました。
実は本来ならこのまま羽化まで放置する予定でしたが、先程ご紹介した75㎜のオスにディンプルが見られたため、人口蛹室へ移動させることにしました。
というのもこれまでタランドゥスを飼育していて感じたことですが、カワラ菌糸は幼虫が蛹化する頃にはかなり劣化しており、そのためタランドゥスが作る蛹室は比較的もろいように感じます。
そのため蛹室内の壁もきれいに成型されにくく、それが結果としてディンプルを作ったのでは?と感じています。
これまで他種の飼育でも人口蛹室はあまりいい経験をしてきませんでしたが、ここは意を決して再チャレンジしてみたいと思います。
とりあえず比較的ビンの底に蛹室を作ってしまったため逆さまにしていますが、できるだけさなぎに刺激を与えないよう、注意深く掘り出していきます。
すると、
これで何とか取り出せそうです。
せっかくなので人工蛹室へ移動させる前に、ちょっとだけ体重と体長を、
実際、大きいのか小さいのかよくわかりませんが、この状態でもすでに70㎜近くあります。
このオスも親越えは間違いありませんが、何より第一優先は『完品羽化』です。
できるだけ刺激を与えないようにし、こちらの人口蛹室で管理していきたいと思います。
最後に
とりあえず『T-2』ラインの幼虫は現時点で14頭。
親のメスは現在第3ラウンドに突入中ですが、そろそろ穿孔から1ヶ月が経過しようとしていますので、次の休みにでも割り出しを行ってみたいと思います。
このラインは『T-1』ラインよりも大きい親虫を使用しているため、今後どれだけ多きなってくれるのか?
そして♂親=ホワイトアイ、♀親=ブラックアイという組み合わせですので、成虫になった時の目の色も非常に楽しみです。
そして『T-1ライン』から70㎜オーバーのオスが誕生してくれたことにも驚きです。
このラインは小さな親虫だったため、大きさは全く期待していませんでしたが、あれだけ暴れてこのサイズですので、もっと上手に飼育管理できれば、さらなる大型を目指せるかもしれません。
ブリード可能になるまではまだ数ヶ月必要ですが、これはこの先の累代が非常に楽しみになってきましたね。^^