タランドゥスオオツヤクワガタの産卵セット割り出し

みなさんこんばんは、鷹です!

ついこのあいだ年が明けたばかりだと思っていたのですが、気が付けばもう2月。2018年も早くも1か月が終わってしまいました。

本当に年々時間が経つのを早く感じてしまうのですが、これは私の『年のせい』だけではありませんね。^^;

特にここ数年は、カブトムシ・クワガタムシのブリードをしていることが原因なのではないかと?

  • ブリード時期
  • 産卵セットの投入期間
  • 産卵セットの割り出し時期
  • 幼虫の飼育期間
  • さなぎから成虫へと羽化する時間
  • 後食開始から成熟までの期間

何かにつけて『時間』を考えるようになり、特に産卵セットを組んでから割り出すまでは非常に楽しみで、本当に時間が経つのを早く感じてしまうものです。

というわけで前置きが長くなってしまいましたが、いよいよ待ちに待ったタランドゥスオオツヤクワガタの産卵セットの割り出し予定日がやってまいりました!

目次

予期せぬ出来事

実は産卵セットの割り出し報告の前に、少し残念なお知らせがあります。

タランドゥスオオツヤクワガタの飼育を開始したのは、昨年の11月初旬になります。

成虫の入手については、頻繁に使わせて頂いている『ヤフオク』にてホワイトアイのペアを落札し、それから後食や成熟の様子を伺いながら飼育を続けていました。

しかしはじめての飼育であることや、先々のブリードのことを考えると少し心許ないのも事実です。そこでまたしても『ヤフオク』にてホワイトアイのペアを落札。

今後の累代のことも考えたため今度は別の出品者様から購入させていただき、我が家へやってきたのは11月の末のことでした。

その後個別飼育を続けていたのですが、どの個体もあまりにも大量にゼリーを食べるため成熟していると判断して12月の末から同居を開始。

12月末から1月初旬にかけて、メスを産卵セットに投入しました。

ちなみに飼育している2ペアはいずれも同腹姉弟だったため、アウトラインでペアリングしました。

ということでここまでの経緯は以下の記事に詳しく記載していますので参考までに。

みなさんこんばんは、鷹です! 11月の初旬に我が家へやってきた『タランドゥスオオツヤクワガタ・ホワイトアイ』のペア。 オスはすでに後...
みなさんこんばんは、鷹です! 先日の記事でお伝えした通り、12月の下旬からタランドゥスオオツヤクワガタのブリードを開始しました。 オス2...

さてこの2つの産卵セット、経過を観察していたところどちらもそこそこ順調かと思われたのですが、またしても『予期せぬ出来事』が起こってしまいました。

なんと菌糸ビンの産卵セットに入れていたメスが、何の前兆もなく☆になってしまいました。

実はメスが☆になってしまったのは1月18日のことなのですが、前日の夜にゼリーを交換した際は、全くそのような気配すらありませんでした。

18日の夜に帰宅し産卵セットを覗いた時に発覚したのですが、何の前兆もなかっただけに今回は本当に不可思議です。

ただやはり相手は生き物です。

こういうことが起こってしまうのは、仕方ないのかもしれませんね。

残念ながらS-2ラインは、メスが☆になってしまったことで中止となってしまいましたが、もちろんオスはまだまだ元気ですので、ゆっくりとお嫁さん探しをしていきたいと思います。

産卵セットの割り出し

さて、タランドゥスに関してはこのような残念な事態も起こってしまいましたが、S-1ラインはメスが穿孔を開始してからちょうど4週間が経過しました。(穿孔を確認したのは1月4日です)

そこで2月1日、待ちに待った産卵セットの割り出しを行いました。

まずはこちら、割り出し前の産卵セット内の様子です。

ちなみにメスは、穿孔を開始してから一度も姿を現していません。

定期的にゼリーも取り換えていましたが、そちらも全く手つかずの様子でした。

それでは割り出しを行っていきますが、とりあえずカワラ菌床レイシ材を取り出します。

この時気付いたのですが、材がとても軽いです。さらに爪で軽く叩くと、中が空洞になっていることも分かります。

これはかなり期待が膨らんできますが、とりあえず飼育ケースの中に広がっていた材の削りカスを集めておきます。

これは後で卵や幼虫が出てきた時に利用する予定です。

ではいよいよ材を割っていきますが、中にメスがいると思うとかなり緊張してしまいます。

事前に下調べしておいたのですが、タランドゥスの産卵材はメスや幼虫を傷つけないように、穿孔した場所から遠いところから割っていくのが基本のようです。

というわけで穿孔穴の反対側から、

少しずつ割っていくと、

いきなり幼虫の食痕らしきものを発見。

でも何か少し違うような気も。

とにかくここからは慎重に、少しずつ材をめくっていきます。

すると、

はじめて見ますが、これは恐らくメスが作った産卵床ですね。

削りカスがボロボロと崩れてくるので、恐る恐る掘り返してみると、

いました!

幼虫発見です。^^

とりあえずこの産卵セットでは、無事産卵してくれていたようです。

これで一安心ということで、産卵床のまわりの木を削っていきます。

すると、

すると産卵床のすぐそばに、メスの姿を発見です。

で、ここからはとりあえず『メスの救出?』に取り掛かっていきますが、実はその間にも、

ポツポツと幼虫が出てきます。

そして何とかメスを取り出すことができるくらいまで、材を削ることができました。

ここでメスを軽く突くと、なんとか自力で材の中から出てきてくれました。

とりあえず元気そうで何よりです。^^

メスは他の飼育ケースに移し割り出し作業の続きですが、順調に幼虫が出てきます。

で、割り出し作業が終わった材はこんな感じです。

こちらがメスが穿孔した部分です。

これを横から見てみると、

さらに角度を変えて、

上の画像の中央部がメスが作った産卵床で、下の空洞部分にメスが外を向いて(穿孔口に向かって)潜んでいました。

画像を2枚並べてみると、その様子が良く分かります。

つまり材の奥深くに作った産卵床を、メスが入り口に向かって守っているかのようです。

また穿孔口から真っ直ぐに材を掘り進み、そのまま奥に産卵床を作るのではなく、上に向きを変えて産卵床を作っています。

これは恐らく外敵から卵や幼虫を守るための工夫なのでしょう。

こうやって見てみると、改めて関心させられてしまいます。

さて話が脱線してしまいましたが、結局取り出せた幼虫がこちら、

なんと、14頭です!

産卵セットを組んだ時は『最低でも5頭は取りたいな』なんて思っていましたが、これは私からすれば『爆産』です。^^

ここまで頑張ってくれたメスに感謝ですね!

幼虫の管理

さて取り出した幼虫たちですが、これもはじめての経験なもので、どのような管理がベストなのか?いまいちピンとこない部分もあります。

色々と調べてみても皆さんそれぞれのやり方があるようです。

そこで私は今回、このような方法で幼虫を管理することにしました。

事前に用意しておいたカワラ菌糸のプリンカップです。

菌糸は産卵用菌糸ビンでも使用している、D・O・Sさんで購入したブナカワラ菌糸ブロック SRD−4000ccです。

まさかここまで爆産してくれるとは思ってもみませんでしたが、同時期にタランドゥス×2、ローゼンベルク×2のブリードを行っていたため、2ブロックでカワラ菌糸のプリンカップと産卵用の菌糸ビンを作っておきました。

で、幼虫を投入していきますが、まずは幼虫が菌糸にまかれてしまわないように、表面の白い部分を剥しておきます。

そして端に少し大きめの穴を開け、

そこに産卵材から取っておいた削りカスを敷きます。

で、その上に幼虫を投入。

後は自然に幼虫が材から菌糸へと移行してくれるのを願うのみです。

ということで14頭全てを菌糸プリンカップへ投入完了です。

産卵セット、2ラウンド

さてこの度、非常に頑張ってくれたメスですが、実は2ラウンド目の産卵セットへ投入しました。

事前にタランドゥスの産卵について調べてみたところ、2ラウンド~3ラウンド連続で産卵させ、その後数か月休養させるという方法を取っておられる方が多いようです。

そのため私も同じような方法を試してみたいと思いますが、

『とりあえず栄養補給でもしてくれないかな?』

ということでゼリーのそばに置いてみたのですが、どういうわけかマットの中に潜り込んでいきました。^^;

まあこのメスは1か月以上飲まず食わずですから、ここは自由にさせてあげたいと思います。

これだけの空間があればゆったりすることもできるでしょう。

最後に

とりあえずのんびりとはじめてみたタランドゥスのブリードですが、1メスは☆になってしまったものの、こちらの産卵セットは私的には大成功となりました。

今回私は穿孔開始から4週で割り出しを行いましたが、これには理由があって、

『卵の管理に自信がない』

からです。^^;

そのため孵化のタイミングを見計らっていたのですが、これが見事に的中したようで、全て幼虫で回収することができ、卵は一つも見当たりませんでした。

後は幼虫が無事育ってくれるのみですが、実は翌日(2日)には既に食痕が見え始めているのが確認できました。

余りの速さにこちらにも少し驚いているのですが、タランドゥスの成虫は大食いですが、やはり幼虫も大食いなのでしょうか?

とりあえずは静かに見守っていきたいと思います。

また2ラウンド目の産卵セットに投入したメスですが、こちらも翌日に様子を見てみると、

まさかの『さっそく穿孔開始』のようです。

これはまた1か月後が楽しみになってきましたね。^^