みなさんこんばんは、鷹です!
今年の1月からスタートしたスマトラオオヒラタの菌糸ビンとマットによる比較飼育ですが、よくよく考えてみれば、産卵セットの割り出しから既に7ヶ月が経過したことになります。
既にご報告させて頂いている通り、6月初旬から次々とマット飼育組のメスが羽化し、その後も菌糸組、マット組共に何かと変化がありました。
というわけでその後の経過報告です。
目次
大型のオスは一筋縄ではいかない?
と、その前に、まずは昨年から飼育していた幼虫たちのその後の経過報告です。
昨年、初のスマトラオオヒラタのブリードでは4頭の幼虫を確保することができ、メス1頭は11月に羽化。
今年の2月には『本命ライン』ということでブリードし、11頭の幼虫を残してくれました。
その後間もなくしてこのメスは早々に☆になってしまいましたが、姉弟のオス3頭はその後も幼虫状態が続いていました。
そしてその中でも大型だった2頭は4月に入った辺りから暴れ始め、蛹化の兆しと見て4月中旬にマット飼育に切り替えていました。
その後約1ヶ月で蛹室を作り、『いよいよさなぎか?』と思われた矢先、
残念ながら蛹化することなく、そのまま☆となってしまいました。
アップで見てみると体が黒く変色しているのが分ります。
このようなパターンは初めてですが、どうやら俗に言われる『脱腸』のようにも見えます。
ただやはりこの時も感じたのですが、
『クワガタは大型になればなるほど、完品羽化の難度が上がる』
ということです。
パラワンでも失敗続きでしたが、まさかスマトラでもオスを無事羽化させてあげることができないとは、、、。
情けない限りです。
最後の1頭
というわけで残されたスマトラのオスの幼虫はこちらの1頭。
メスと思い込んでいたため菌糸ビンの交換が遅れ、昨年の11月にXL-POT 2300cc
実はあれから約8か月余りの間ほとんど姿を見せず、6月の下旬にようやく暴れ始めたため、菌糸ビンからマット飼育へと切り替えていました。
幼虫を掘り出す前の画像を摂り忘れてしまったため、掘り出し最中の画像です。
そして幼虫とご対面。
8か月も粘っていた割にはあまり大きくなっていないような、、、、。
やはり、、、。^^;
11月の時点では36gでしたので、僅か5gの増加です。
ただ唯一残されたオスですので、なんとか成虫へと羽化させてあげたい。
ということで7月5日にマットへ投入しました。
そして7月下旬にはなんとか蛹室を作ってくれ、
7月31日、
何とか蛹化してくれました。
ただ、ここから先はまだまだ気が抜けません。たとえ無事に羽化してくれても、パラワンのように後食することなく☆になってしまう可能性もあります。
ここまでくれば後は静観するしかありませんが、とにかくさなぎに余計な刺激を与えないよう、注意深く見守っていきたいと思います。
菌糸ビン飼育組の蛹化と羽化
前回の記事でもご報告させて頂きましたが、菌糸ビン飼育組でも6月下旬からメスの蛹化が始まり出しました。
で、当然、こちらのメスが一番最初に羽化するかと思っていたのですが、
なんとこちらが先でした。
こちらは5月に13gで800㏄の菌糸ビンへ投入していたのですが、ご覧のように外からはほとんど食痕が見えず、しかもビンの中央に向かって蛹室を作っていたようです。
そのため気が付いたのは、ちょうど羽化の瞬間でした。^^;
そしてその後、立て続けに2頭が羽化。
7月22日と23日のことでした。
さらに7月24日には、
もう1頭のメスが蛹化したのですが、どうもこれまで羽化したメスより一回り大きいようです。
この個体は12月20日に菌糸プリンカップへ投入、その後4月5日に500㏄に投入してここまで成長してくれました。
果たしてどれくらいの大きさで羽化してくれるのか?非常に楽しみです。
ということで菌糸ビン飼育組は現時点で3頭が羽化、1頭がさなぎということになります。
マット飼育組のオス
さて、こちらも前回の記事でご紹介させて頂きましたが、6月18日に蛹化を確認していたマット飼育組のオスです。
その後は順調に時間と共に体色も変化していき、
7月11日には羽化寸前であることを確認。
すると翌7月12日、
何とか無事に羽化してくれました。
この個体はオスであるにも関わらず、マットで常温飼育していたせいか?それとも小型であるためか?順調に体色も黒く変化し、そろそろ体も固まり始めたようです。
そこで7月26日に取り出し、体長測定と飼育ケースのお引越しをしました。
う~ん、、、。
確かにスマトラオオヒラタの風貌をしていますが、やはりかなり小さいです。^^;
私の手はかなり小さい方なのですが、実際に手のひらに乗せてみると、
で、実際に体長を測ってみると、
約58㎜。
並みの本土ヒラタクワガタとほぼ同じくらいの大きさです。^^;
ただ大顎の太さや形状は間違いなくスマトラオオヒラタのもので、羽化して2週間ほどしか経っていないにも関わらず、すごい威嚇っぷりです。^^
ちなみにこのオス、もうすでに少しづつゼリーを食べるようになりました。^^
最後に
ということで、菌糸ビン飼育組ではメスが羽化をはじめ、マット飼育組でも第1号のオスが羽化しました。
まだ正確な体長測定は行っていませんが、菌糸ビン飼育組のメスは先に羽化しているマット飼育組のメスより一回り大きいような気がするのですが、、、?
今から計測が楽しみです。
またマット飼育組では初のオスが羽化しましたが、他のオスの幼虫はいまだ蛹化の兆しもありません。おそらくこのオスはかなり小型であったため、特別早期に羽化してきたものと思われます。
同じ親から生まれた子供たちでも、管理温度と食料によってこれだけ差が出てしまいます。
まだ具体的に考えはまとまっていませんが、それぞれの飼育方法をうまく利用することができれば、そこそこ低いコストで大型個体を生み出すことが可能かもしれませんね。^^