みなさんこんばんは、鷹です!
今日はみなさんへちょっとしたご報告を。
隠すつもりは全くなかったのですが、実は私少し前(かなり前?^^;)から、
『タランドゥスオオツヤクワガタの別ラインでブリードにチャレンジしていました!』
って、ただ単にご報告できなかったブリードを今更ご紹介します、というだけのことなんですが、ご報告が遅れたのは『忙しかった』とか『ブログネタがたまりにたまっていた』というだけではありません。^^;
これにはもっと別の事情がありまして、、、、、
ということで今回は、
『タランドゥスオオツヤクワガタのもう一つのブリード』
についてご報告させて頂きたいと思います。
目次
タランドゥスオオツヤクワガタのブリード計画
さてここで少しさかのぼってご説明させて頂きますが、そもそも私がタランドゥスの飼育を始めたのは、昨年の11月のことでした。
その後12月に入りブリードを計画しだしたのですが、最初に我が家へやってきたペアは同腹ということで、この2頭をペアリングするとCBF2ということになります。
F2ぐらいの累代であれば何も問題ありませんが、どうせなら別血統同士を組み合わせF1からスタートしたいと考えるようになり、新たに別血統のペアを入手しました。
そしてそれぞれ別血統同士の組み合わせで12月の末にブリードを開始したのですが、T-2ラインのメスが産卵することなく早々に☆になってしまったため、T-1ラインのみでブリードを進めてきました。
結局T-1ラインからはそこそこの幼虫を確保することができ、最近ご紹介させて頂いているタランドゥスの羽化はこの時の幼虫たちなのですが、結局、T-1ラインのメスもその後は産卵することなく☆となってしまいました。
そうすると当然のことながらタランドゥスは一つのラインしか確保できないことになりますが、やはり当初計画していた通り、最低でも別血統で2ラインは確保したい!
ということで5月初旬に新たなメスを入手。
このメスはこれまでのタランドゥスと違いホワイトアイではありませんが、2017年12月羽化で約48㎜あります。
そしてもう一つのブリードをスタートさせました。
タランドゥスオオツヤクワガタのブリード
さて新たなメスを迎え入れ、そのお相手となるのはこちら、
T-2ラインでメスに先立たれ、その後ずっと独身生活を送っていた64.5㎜のホワイトアイのオスです。
ペアリング
この2頭はオスが2017年10月羽化、メスが2017年12月羽化ということで共に十分に成熟しており、すぐにでもブリードを開始できる状態です。
そこで5月5日から同居生活をスタート、
このオスは独身生活が長かったため、かなり寂しかったのでしょうか?
同居を開始するとすぐに、
こんな感じや、
こんな感じで頻繁にメイトガーしている姿を見ることができました。
悪戦苦闘の産卵セット
そういうわけでメスを産卵セットへ投入。
これが5月31日のことでした。
が、ここから問題が発生!
メスが全く産卵行動に移ってくれません。^^;
毎日ゼリーを完食するばかりで、産卵木を削ろうともしてくれません。
そこで画像はありませんが、『ペアリングがうまくいってなかったのか?』とも考え再度産卵セット内でオスと同居させたり。
さらに7月初旬には『カワラ菌床レイシ材が良くないのか?』とも考えて新調してみたり、
が、それでも全く産卵する兆しを見せてくれませんでした。
ちなみにここまではずっと25℃~27℃で管理していました。
ついに穿孔
この頃になると、ほとんど『諦めモード』です。
オスは既に☆になり、再度ペアリングを行うにも相手もおらず。
ただ『あえて個別飼育に戻すより、産卵セットの方が広くて快適かな?』という考えから、そのまま産卵セット内で飼育を続けていました。
しかしどうしても諦めることができず、ネット上でタランドゥスの産卵についていろいろ調べてみたところ、
『タランドゥスは通常飼育より若干低めの温度(23℃前後)の方が産卵スイッチが入りやすい』
との記事を見つけ(どこかは忘れてしまいました^^;)、実践してみることに。
再度カワラ菌糸レイシ材を新調し、温度を管理するため23℃設定のワインセラーに入れることにしました。
そのため飼育ケースも少し小さめのものにし、8月1日にワインセラーに入れたところ、なんと8月3日には穿孔を開始してくれました!
産卵セットの経過
さて、飼育環境を変えた途端にあっさりと穿孔してくれたメスですが、それからは穴の入り口付近にじっととどまり、出てこようともしません。
そこで穿孔から約3週間となる8月23日、とりあえずメスを取り出し新たな産卵セットへ移動させました。
するとこの2ラウンド目の産卵セットでも翌24日には穿孔を開始してくれました。
産卵セット(1ラウンド)の割り出し
さて8月3日に穿孔を開始し23日にメスを取り出しった産卵セットですが、基本的に私は穿孔開始から1ヶ月目を割り出しの目安としているため、本来は9月6日に割り出しを行う予定でした。
ただこの日は例の台風の影響でそれどころではなかったため、1週間遅らせて9月13日に割り出しを行いました。
早速、産卵木の様子を見てみると、
良い感じで産卵床を作ってくれているようです。
で、少しづつ産卵木を削っていくと、
なかなか良い感じで、少しづつ幼虫の食痕のようなものも見え始めました。
ここからは幼虫や卵を傷つけてしまわないよう、さらに慎重に産卵木を削っていきます。
すると、
これは間違いなく幼虫の食痕ですね。
で、次の瞬間、
1頭目の幼虫発見です!^^
で、ここからは、
順調に幼虫を回収することができ、最終的に産卵木はこのような状態に、
結局、7頭の幼虫を回収することができました!
取り出した幼虫はとりあえず産卵木の削りカスで管理していました。
幼虫を菌糸ビンへ
さて、幼虫を回収し数を確認したところで、すぐにカワラ菌糸ブロックを発注。
今回も使い慣れたDOSさんの、ブナカワラ菌糸ブロック SRD−4000ccを使用することにしました。
13日の割り出しと同時に発注したため15日には手元に届き、夜な夜な瓶詰めを行ったのですが、今回は初齢の1本目ということで500㏄のビンを使用しました。
また今回はここでちょっと小細工を。
ブロックを瓶詰めする際、表面の白い菌糸を削ってからブロックを崩していくのですが、今回はその削った物を細かく砕いて、幼虫を管理しているプリンカップへ少量ずつ入れておきました。
これはビンに菌糸が回るまでの間、少しでも菌糸を与えたいとの考えからです。
で、9月22日には菌糸も十分に回ってくれたため、
幼虫たちは全て500㏄の菌糸ビンへ投入しました。
産卵セット(2ラウンド)の割り出し
さて、1ラウンド目の産卵セットから取り出すと同時に2ラウンド目の産卵セットへ投入したメスですが、翌日には早速穿孔を開始してくれました。
そのため今度は約1ヶ月が経過した9月27日に割り出しを行いました。
ちなみにこのメス、1ラウンド目の先行開始直前から全くゼリーを食べていません。
もちろんゼリーは欠かさず入れており、2ラウンド目投入の際はわざわざゼリーの上に置いてあげたにもかかわらず、全く手を付けることもなく穿孔し、そのまま一度も出てくることはありませんでした。
今回はさすがにメスの安否が気になりますが、とにかく割り出し作業を進めていきます。
まずは取り出したカワラ菌床レイシ材です。
こちら側から見ると何事もなさそうですが、ひっくり返して見ると、
かすかにメスの姿が見えますね。^^
ここからはメスの取り出しを最優先にしつつ、いつ幼虫と出くわすかもしれませんので、慎重に産卵材を削っていき、
なんとか無事にメスを取り出すことができました。
で、メスがいた辺りを削っていくと、
早速、幼虫発見!幸先の良いスタートです。
で、ここからはこんな感じで、
9頭の幼虫を回収することができました!
そして今回は割り出し日に届くようにカワラ菌糸を注文していたため、早速瓶詰めに取り掛かっていきます。
もちろん最初に剥がした表面の菌糸は、
集めておいて菌糸ビンが完成するまでの幼虫のエサにします。
最後に
というわけで、開始から2か月以上が経過してようやく産卵スイッチが入ってくれたメスですが、きっかけはやはり飼育温度を低くしたこと(23℃)が、影響しているかと思われます。
そして2ラウンドの産卵を終えたメスですが、
余りにも元気だったため、実は割り出しと同時に3ラウンド目へ突入して頂きました。^^
ただ今回は1ラウンド目から2ラウンド目の時と一変、全く穿孔せずに、すごい勢いでゼリーを食べ続けていました。
さすがに飲まず食わずで産卵しながら2ヶ月近くを過ごしただけあり、『これでもか!』と言わんばかりです。^^;
そして『さすがにこれは打ち止めか?』と思っていた矢先、
10日ほどが経過した10月8日、またしてもメスが穿孔してくれました。
そしてそれ以降は例のごとく、全く出てくることなく材に潜りっぱなしの状態が続いています。
ということで今回の記事も非常に長くなってしまいましたが、最初の産卵セット投入から約2ヶ月もの間なんの動きも見せなかったメスが、現時点では3ラウンド目の産卵セットにチャレンジしてくれています。
『飼育温度を変えた』というきっかけはありましたが、改めてクワガタのブリードには経験が必要なんだなと実感させられてしまいました。
産卵セットの割り出しは11月初旬を予定していますが、いくらゼリーをたらふく食べたとはいえ、メスには相当な負担が掛かっていると思います。
それに加えこのメスは、もうすぐ羽化から1年を迎えようとしています。
そのため次回の割り出し後は、ゆっくり休養させてあげる予定です。<m(__)m>