みなさんこんばんは、鷹です!
今年は年が明けると同時に『コロナウィルス』が世界中を騒がし、世の中の雰囲気が暗いだけでなく、心なしか春らしい陽気を感じることができなかったような気がします。
それでもここ数日はこの時期らしく気温も上がり、5月に入った途端に『初夏』を思わせる陽気に恵まれました。
今はまだまだ予断を許さない状況ですが、しっかりと前を向いてこの状況を乗り越えていきたいと思います。
それでは本題ですが、今回は昨年10月のペアリングからスタートした、パラワンオオヒラタクワガタの本命ライン(P-4ライン)のブリード状況のご報告です。
目次
メスの蛹化
パラワンオオヒラタクワガタのP-4ラインは3回産卵セットを組み、
- 1ラウンド(11月21日割り出し)=幼虫7頭
- 2ラウンド(12月12日割り出し)=幼虫3頭
- 3ラウンド(2月13日割り出し)=幼虫11頭
を確保することができました。
1、2ラウンド目の幼虫たちは1月初旬に菌糸ビン飼育をはじめ、1ラウンド目の幼虫たちは3月に菌糸ビンの交換を行いましたが、今回のパラワンブリードでは飼育データ収集の目的もあり、あえて低温管理を行わず一貫して25℃前後で管理していました。
すると、
菌糸ビンの交換から約3週間弱ですが、
交換直後に蛹室を作り、すでに前蛹となって蛹化直前です。
こちらは交換直後に少し暴れたようですが、
ちょうど蛹室を作り終えたところですね。
そしてこちらの幼虫もすでに前蛹です。
メスの羽化
さて、先程ご報告させていただいたメスたちですが、蛹化から約1ヶ月が経過しました。
こちらは1ラウンド目の7頭の幼虫ですが、オスが3頭、メスが4頭です。
そしてメスたちは、
左の2頭は4月22日に羽化してくれました。
で、いつもオオヒラタのメスは1週間も経過すれば成虫管理ケースに移動させていますので、今回もさっそく移動と体長測定を行ってみたいと思います。
3月11日時点での幼虫最終体重は16gと14gだったのですが、開けてみれば成虫体長は全く同じ46㎜でした。
羽化日が全く同じだったため、妥当といえば妥当なのかもしれませんね。
この2頭のメスは割り出しから約5ヶ月での羽化ということで、一般的なブリード環境では『早期羽化』の部類に入るのかもしれません。
ただ今回は割り出しからずっと25℃で管理しており、これはパラワンが生息している自然環境に近いと思われますので、野生のパラワンのメスは5ヶ月~7ヶ月前後で羽化してくるのでは?という想像もできますね。^^
ちなみにこちらの3頭、
1ラウンド目のオス3頭ですが、前回の菌糸ビン交換時に用意できたのが800㏄だったため、僅か1ヶ月半でまたしても交換時期が近づいてきたようです。
まあこれは前回の交換時から想定したいたことですので、近日中に交換を行いたいと思います。
2ラウンド目の3頭
さてお次はたった3個の卵しか回収できなかった、2ラウンド目の幼虫たちのその後です。
メスの行動パターンとコバエの大量発生のため、3週間の投入期間で割り出しを行った2ラウンド目の産卵セットですが、たった3個の卵しか回収することができませんでした。
しかし幸いにも3個の卵は全て無事に孵化してくれ、1月2日に500㏄の菌糸ビンへ投入しました。
それから約4カ月が経過し、現在の様子がこちら。
ちょうどいい感じに食い上げてくれましたので、いよいよ2本目の菌糸ビンに交換です。
両端の2頭はそれほどではありませんが、真ん中の1頭はもはや500㏄サイズではありませんね^^;
体重の方も左から32g・38g・15gと、1本面の菌糸ビン投入から4ヶ月弱ということを考えれば、なかなか順調なようです。
ということで32gと38gは当然のごとく1400㏄へ投入しましたが、15gはメスであること、そしておそらく間もなく蛹化するであろうと考え、今回は実験的に500㏄へ投入しました。
3ラウンド目の幼虫
ところでこちらの幼虫たち、
ダメ元でメスを産卵セットに投入したところ、予想に反して最も多く回収できた3ラウンド目の幼虫たちです。
割り出し直後は飼育スペースの問題からヤフオクで里子に出そうと考えていたのですが、他種の羽化やパラワンのメスの早期羽化もありスペースが確保できたため、今回は自己飼育することにしました。
こちらの幼虫たちは基本的にマットで管理していたのですが、あれやこれやと迷っている間に、数頭は菌糸プリンカップにも投入していました。
ということで4月30日より全頭菌糸ビンでの飼育をはじめましたが、里子か飼育か迷っている間に割り出しから2ヶ月が経過し、さすがにマットと菌糸で成長速度の差が出てしまったようですね。^^;
最後に
さて、こんな感じでパラワンの本命ラインでは早くもメスの羽化が始まりましたが、オスはまだまだこれから、今後の管理で大きさも変わってくるかと思います。
最初にご紹介したオス3頭は近日中に菌糸ビンの交換を予定していますので、まずはこの3頭がどれくらい育ってくれているのか?
楽しみなところです。
また今回は3ラウンドの産卵、そして割り出し日でみれば約4ヶ月のスパンがありますので、今後のブリードの方向性も考えながら幼虫飼育を進めていきたいと思います。