クワガタの幼虫飼育用に自作温室を作りました!

飼育日記

みなさんこんばんは、鷹です!

私は今年、屋外採集したコクワガタが産卵・孵化した幼虫8頭と、知人から譲ってもらったヒラタクワガタの幼虫6頭を飼育していまが、先日『コクワガタの幼虫を簡易温室へ』の記事にも記載しましたが、クワガタの幼虫を菌糸ビンで飼育するには温室があった方が何かと都合が良いようです。

また発砲スチロール箱を使った簡易温室では中の様子が見えないため、毎日のように暖かい部屋の中に発砲スチロール箱を運んで、様子を確認しなければなりません。

これはさすがに不便なのと、頻繁に動かすことは幼虫にも菌糸ビンにも良くありません。

そこで今後の飼育のことも考え、先日自作温室を作成しました!

今回は私が作成したクワガタの幼虫用自作温室についてご紹介させて頂きたいと思います。

注)今回ご紹介させて頂く温室は、あくまでも個人的な考えの元に作成しています。そのため同様のものを作成される場合は、あくまでも『自己責任』でお願いいたします。

また作成の際には危険を伴う道具(カッターナイフ等)も使用するため、取り扱いには十分ご注意ください。

目次

温室を自作した理由

クワガタの幼虫飼育に使える温室は、完成品として様々な物が販売されています。

本当はこれらの商品を購入して利用するのが確実かつ手っ取り早いかと思われますが、色々と物色してみたのですが、どれもこれもいまいち私の条件に合うものが見つかりませんでした。

今回私が最も重要視したのは、

  • サイズ
  • 汎用性

の2点です。

当然のことながら、人それぞれ飼育に使えるスペースは違ってきます。また今後の飼育状況において、ある程度応用性や拡張性があった方が何かと便利です。

そこで『ないものは作ってしまえ!』というのが私のライフスタイル(大げさ)です。^^

幸い『工作』の類は苦手ではありませんので、必要なものは購入、使えるものは使うというスタイルで自作温室の作成に着手いたしました。

利用した材料

それでは今回の温室作成の際に使用した材料を、ご紹介していきたいと思います。

カネライトフォーム

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1820㎜×910㎜×30㎜厚(2枚) ¥2,040-

いわゆる断熱材と呼ばれるもので、住宅の壁などに埋め込まれています。同じようなものに『スタイロフォーム』というものもありますが、基本的には同じものです。

素材は『少し硬めの発砲スチロール』といった感じで、大きさの割には重量はあまりありません。

今回私は30㎜の暑さのものを利用しましたが、40㎜や50㎜といったものも売られています。厚ければ厚いほど断熱効果は高まるのですが、『加工(切断)しにくい』というデメリットもあります。

アクリル板

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450㎜×600㎜・暑さ0,5㎜ ¥818-

温室の前面扉に取り付け、外から中の様子が見えるようにするため使います。

接着剤

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¥1,058ー

今回私が利用したのは、『コニシ ウルトラ多用途 SU』という接着剤です。

接着剤は様々な物が販売されていますが、カネライトフォームは発砲スチロール系の素材のため、使う接着剤によっては溶けてしまう場合があります。

また乾くまでに時間がかかってしまうものは製作時間が長くなってしまったり、接着部分がずれてしまうこともあるため注意が必要です。

養生テープ

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¥178

カネライトフォームの結合部分の補強と気密性保持の為に使います。

ここまでは今回の温室作成にあたり、ホームセンター(コーナン)で買い揃えたものになります。

セラミックヒーター

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¥2,180ー(送料込み)

こちらはお得意の『楽天市場』で通販にて購入です。温室の熱源に使いますが、ある意味これが一番悩んだことかもしれません。

熱源に関しては皆さん様々な物を利用されており、クワガタ飼育専用のヒーターも売られています。しかし暖かい空気は温室の上部に溜まってしまうため、後付けでファンなどを取り付けておられる方がほとんどのようです。

それならばということでたどり着いたのがこちらです。

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こちらはかなりコンパクトな設計で消費電力も300wと小さめですが、私が考えている温室には十分な性能と言えます。また300wというのは使用するサーモスタット(温度調節器)の容量にもぴったりなのです。

本来は台所やトイレ、オフィスの机の下で足元を温めるために使われるものですが、思った以上の温風を出してくれます。

ちなみに手に取ってみるとこんな感じです。

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(あまりにも安かったため、自宅の台所用と合わせて2台購入しました^^;)

ちなみに購入したのはこちらです。(品切れのお店が多かったです)

ミニセラミックヒーター 300W 3カラー TS-300-320【 セラミックヒ…

サーモスタット

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温室内の温度を調節するために使います。温度が下がるとヒーターの電源が自動で入り、設定した温度に到達すると自動で切れます。

今回私が購入したのはニッソー 電子式サーモスタット シーパレックス 300という製品で、本来は熱帯業の飼育で水槽(水の中)で使うものですが、空気中でも作動OKということで購入しました。

こちらは他の買い物もあったためcharmさんで購入。もちろん送料は無料になり¥2,530-でした。icon

自宅にあったもの

そして以下は自宅にあったものを利用しました。

  • アルミラック
  • すのこ
  • 木の板

ということで今回の出費は、合計¥8,804-で済みました。^^

参考までにアルミラックはW:600mm・H:470mm・D:340mmのサイズで、一般的には¥3,480-で販売されているものです。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

メタルルミナスラック ホームラック 3段 60W OL-51603 幅59.5×…
価格:3480円(税込、送料無料) (2016/11/20時点)

作成工程

それでは実際の作成工程をご説明していきます。

1.カネライトフォームの切断

まずはカネライトフォームを各必要パーツに切断していきます。

今回私が設計したのは、

  • 天板=910㎜×600㎜
  • 底板=910㎜×600㎜
  • 背面=850㎜×910㎜
  • 側板=510㎜×910㎜(2枚)
  • 前面=910㎜×910㎜

というサイズです。

カネライトフォームの切断にはカッターナイフを使いますが、できるだけ垂直に切るために木の板を当てながら少しずつ切っていきます。

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この時の重要なポイントは、

  1. カッターの刃は必ず新品を使う(少しでも切れが悪くなったらすぐに交換する)
  2. カネライトフォームにカッターの刃を差し込む深さは5㎜以内にし、数回に分けて深くしていく

この2点です。

浅めにカッターの刃を差し込み、ライン全体に切れ目を入れる。それを数回繰り返し徐々に深くしていくと、そこそこきれいに切断できるかと思います。

2、各パーツの接着

次に切り出したパーツを接着していきますが、ここでは少し素早さが要求されます。もし可能なら2人がかりの方が確実かもしれません。

私が行った方法は、接着面に接着剤をたっぷり(少しはみ出すくらい)塗り、位置決めと補強の為に爪楊枝を差し込みます。

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この時、爪楊枝にも軽く接着剤を塗ってから差し込むとより強力になります。

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また組み立てていく工程は底板を床に置き、その上に立てる感じで背面と側板を接着していきます。そして最後に天板をのせます。

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ここまでくれば後は接着面をしっかりさせるため、画像のように重しをのせて十分に乾かします。

ちなみに気温等にもよりますが、私の場合は約40分程でしっかりとくっついてくれました。

扉の製作

次に扉の作成に移ります。

アクリル板を扉の上に置き、それより四方がそれぞれ3㎝程小さい四角形を描きます。あとはその四角形をくりぬいてアクリル板を接着し、養生テープで補強するだけです。

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ちなみに私の温室は前面扉を取り外し式にしてあります。

接着面の補強とコード穴の加工

最後に各パーツの接着面を養生テープで補強し、好みの場所に機器のコードが通る穴を加工すれば完成です。

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養生テープでの補強は外面だけでなく、内側にも施します。

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内部に必要機材を設置

いよいよ温室が完成すれば、中にメタルラックやヒーター等を設置していきます。

メタルラック

まずメタルラックはカネライトフォームの上に直接置くと足の部分が沈んでしまうため、画像のように木の板を敷いてその上に置きます。

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セラミックヒーター

ヒーターも念のため、すのこを敷いてその上に置くことにしました。

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温度計とサーモスタット

温度計とサーモスタットのセンサーは、できるだけ正確な温度管理ができるように近づけて設置しています。

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また各センサーはメタルラックやカネライトフォームに接触してしまうと正確な空気の温度を感知できないため、浮かした状態で固定してあります。

これで最後に扉を閉めて、ヒーターとサーモスタットを作動させれば出来上がりです。

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ちなみにサーモスタットは温室の横に置いてあります。

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作動中はパイロットランプが点灯します。

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完成後の確認

完成したらヒーターとサーモスタットを作動させ、その状態で数日間中の温度を観察してみます。

ちなみに私の場合はこんな感じでした。

・通常表示

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・最高気温

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・最低気温

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これは約3日間放置してみたデータです。ここ数日は気温が高い日が続いたため、昼間はある程度温度が上がってしまったようですが、とりあえず22℃を下回らないように設定していたため、まずは合格といったところですね。

これで温度がある程度安定するようであれば、いよいよ中にクワガタの幼虫(菌糸ビン)を投入です。

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最後に

今回私の作成時間は約1時間30分程で、思ったよりも簡単に完成してしまいました。

今後はこの温室を利用してクワガタの幼虫を飼育していきますが、実は既に別のプランも進行していたりするのですよ。^^

そちらはまた別の記事でご報告させて頂きますね。

またこの温室、自作しているだけあって今後拡張や夏場の冷却にも使えそうです。

ますますクワガタの飼育が楽しくなってきました。^^

追記

2017年、新たなバージョンの『自作温室パートⅡ』を作成しました!

詳しくはこちらの記事で。

クワガタ用の自作温室パートⅡ
みなさんこんばんは、鷹です! ここ数日、急激に冷え込んできましたね。秋から冬にかけて気温が下がる時期は、特に体調を崩してしまいがちです。またインフルエンザが流行りだす時期でもありますので、体調管理には十分注意して下さいね。 ところでちょうど...

コメント

  1. ゆゆゆ より:

    こんにちは。
    記事を見させていただきました。
    自分もクワガタの飼育を始めたので温室を作ろうと考えております。
    そこで一つ質問なのですが、セラミックヒーターの電気代はどのくらいかかるでしょうか?
    またどのくらいの時期から菌糸瓶など温室に入れれば良いでしょうか?
    初心者の為ぜひ教えていただきたいです…
    長くなってしまい申し訳ありません。

    • taka より:

      ゆゆゆ様
      はじめまして。

      まずセラミックヒーターの電気代については、
      正直なところ把握できておりません。
      ただ常にヒーターの電源が入っているわけではなく、
      一定時間ごとにON/OFFを繰り返しているので、
      1か月の電気代は微々たるものではないでしょうか?
      我が家では自作温室を作る前と後では、
      それほど電気代に差は感じられませんでした。

      また菌糸ビンを温室に入れる時期ですが、
      これは飼育方法や住んでおられる地域によっても、若干差が出てくると思われます。
      ただ菌糸ビンは20℃を下回るときのこが発生しやすくなるため、
      一般的には外気温が20℃を下回りそうになれば、
      温室内に入れてあげればいいかと思います。

      ちなみに私は昨年、11月の末ごろから温室内にいれるようにし、
      概ね23℃前後の温度を保つように飼育しておりました。
      ただ飼育する種類にもよりますがこれ位の温度ですと、
      早期羽化してしまうケースが多いようです。

      そのため大型の個体を目指すのであれば、
      2冬場(11月~3月位)は20℃前後で飼育し、
      春の訪れと共に徐々に温度を上げていった方がよさそうです。

      よろしければ参考にしてみてくださいね。

  2. ゆゆゆ より:

    とても参考になりました。
    ありがとうございます。
    今後も記事を見て参考させていただいてもよろしいでしょうか?

    • taka より:

      ご参考になれば幸いです。

      ただ私自身も試行錯誤しながら飼育をしている身です。
      あくまでも『飼育方法の一例』として参考にしてみてくださいね。

      また、ご質問等あればいつでもお気軽にお問せ下さい。

      今後もご一緒にクワガタの飼育を楽しんでいきましょう!

  3. ゆゆゆ より:

    はい!
    その時はまたよろしくお願いします!

  4. こうた より:

    はじめまして!

    温室のセラミックヒーターは、外気温が10度以外でも23度以上キープへ可能でしたでしょうか?

    • taka より:

      こうた様

      はじめまして!

      あくまで私の使用状況においてですが、
      昨年は外気温が一桁(おそらく7℃~9℃だったと思います)になっても、
      25℃以上に保つことができました。

      このセラミックヒーターは小型ですがなかなか強力ですので、
      温室の断熱性さえしっかりしていれば、
      外気温10℃に対し23℃をキープするのは問題ありません。

      よろしければご参考にして下さい。

      • こうた より:

        お返事ありがとうございます!

        ちなみに二つ目の温室はどれぐらいの大きさで作成されましたか?

        • taka より:

          こうた様

          自作温室パートⅡは、

          W(幅)=109㎝
          H(高さ)=61㎝
          D(奥行)=40㎝

          です。

          ちなみに全て内寸(室内空間)となっています。

          参考までにパートⅠは、

          W(幅)=85㎝
          H(高さ)=91㎝
          D(奥行)=51㎝

          でした。

          パートⅠでは厚さ3㎝のカネライトフォームを使いましたが、
          パートⅡでは4㎝のカネライトフォームを使いました。

          よろしければ参考にしてみて下さい。

  5. タカオ より:

    こんにちは、温室を作ろうとしている者です。紹介された温室で30度いけますか?私はビニールハウスとファンヒーターで作ろうと思っています。

    • taka より:

      タカオ様

      こんばんは。はじめまして!

      さてご質問についてですが、正直なところ私はこれまで、
      30℃まで音質の温度を上げたことがありません。

      そのため『確実』とは言えませんがこれまでの使用状況から推測すると、
      おそらく30℃は維持できると思います。

      ただ温室の能力を左右する要因はいろいろあります。
      外気温(温室を置く場所)・温室の気密性・熱源の能力などです。

      これらは人それぞれ状況が違ってくるかと思いますので、
      まずこれらを考慮しながら温室を作ってみて、もし計画通りにいかないようであれば、
      一つ一つ改善していくしかありませんね。

      頑張って作ってみて下さいね。

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