みなさんこんばんは、鷹です!
そろそろ真夏を思わせるほど気温が上がる日が増えてきましたね。
今年はコロナウィルスのおかげでこれまでに味わったことのない時間の流れ、季節感を感じていますが、世の中でどれほど大変なことが起こっていても確実に時間は過ぎていきます。
こんな時だからこそ今まで以上に確実に、そして冷静に一つ一つ目の前の事柄に対処していきたいものです。
さてそれでは今回は、タランドゥスオオツヤクワガタの飼育状況についてご報告させていただきたいと思います。
目次
産卵セットの経過
前回の記事でご報告させていただいたように、タランドゥスオオツヤクワガタは4月下旬に3ラインのブリードを開始しました。
ブリード開始からすでに1ヶ月以上が経過していますが、まずは産卵セットのその後の様子から。
T-5ライン
こちらのメスは昨年の8月下旬からブリードをはじめ、
- 11月7日=幼虫9頭
- 12月19日=幼虫12頭
と、2ラウンドの産卵を成功してくれました。
ただその直後に投入した3ラウンド目のセットでは卵も幼虫も回収することができず、そろそろ羽化から1年近くになるということもあり、その後は休息させていました。
ただあまりにも大食いで元気もあったため、ダメもとで4月23日に4ラウンド目の産卵セットへ投入。すると3日後には穿孔してくれました。
穿孔後しばらくメスは産卵材の中へ潜り込み、姿を見せなかったのですが、
しばらくすると入口付近までかなり大きく削ったようで、このような状態に。^^;
ちょうど穿孔開始から1ヶ月が過ぎていたこともあり、5月28日に割り出しを行いました。
入り口付近から穴を広げていきメスを取り出してみると、産卵床も確認することができます。
そして材がこのような状態になるまで割り出しを進めたところ、出てきたのがこちら。
なんと孵化できなかった卵が10個も、、、。
厳密に湿度を計っていたわけではありませんが、飼育ケースの中も材にも適度な湿り気は確認できていました。これまでの経験からすれば、乾燥が原因で孵化できなかったとはどうも考えにくい状況です。
またタランドゥスはほとんどの場合、穿孔開始から1~2週間ほどで産卵を終え、1ヶ月以上経過して割り出しを行った際は、ほぼすべて幼虫で回収することができます。
ただ思い返してみればこちらのメスは、3ラウンド目の割り出し時にも同じように孵化できなかった卵が見られました。
ということは2ラウンド目までが有精卵で、3ラウンド・4ラウンド目は無精卵だったということでしょうか?
タランドゥスのブリードに関して情報を集めてみると、時々『追い掛け』を行っている飼育者様もおられるようですが、この状況を見てみると納得できる部分もありますね。
ただ過去には追い掛けなしで、4ラウンドの産卵をこなしてくれたメスもいたのですが、いずれにせよもう少し飼育データを集めた方が良さそうです。
実はこのメスさん、1日で16gゼリーをたいらげてしまうほどまだまだ元気なのですが、すでに羽化から1年以上を経過していること、そして別ラインでのブリードもあることから、今度こそ本当に引退してもらおうと思います。^^
T-6ライン
続いてはT-5ラインと同じようなペースでブリードを続け、同じ4月23日に4ラウンド目の産卵セットに投入したT-6ラインです。
こちらのメスは、
- 1ラウンド目=幼虫9頭
- 2ラウンド目=ゼロ
- 3ラウンド目=幼虫2頭
という経緯で、T-5ラインのメスとは少し違った状況が続いています。
2月13日の3ラウンド目割り出し以降、T-5のメスと同様に休養させていたのですが、このメスもすこぶる元気だったため4ラウンド目のチャレンジとなりました。
が、実は!
こちらのメスはT-5のメスと違い、待てど暮らせど一向に先行する気配すら見せてくれず。これ以上は無理と判断し、2週間ほどが経過したころ産卵セットから取り出していたのですが、
約2週間後に☆となってしまいました。
産卵セットから取り出した時に、それまでとは様子が違うような気がしていたのですが、この時期に産卵セットに投入しても穿孔してくれるわけもありませんね。
決して多くはありませんでしたが、子孫を残してくれたことに感謝したいと思います。
ご苦労様でした。<m(__)m>
T-7ライン
続いてはT-7ラインです。
このラインは私がメインで飼育しているタランドゥスのホワイトアイ血統で、今期が3期目(CBF3)となります。
前期(CBF2)のブリードではかなり苦戦し、オス5頭・メス1頭しか確保できなかったため、かなり力の入ったブリードになります。
産卵セット投入は前述の2頭と同じ4月23日でしたが、こちらは私の心配をよそに順調に穿孔してくれ、その後の様子もかなり良い感じでしたので、T-5ラインと同じ5月28日に割り出しを行いました。
ということで肝心の中の様子ですが、
この状態で見てみると穿孔していることすら『半信半疑』といった様子ですが、材を取り出して反対側から見てみると、
メスが産卵材の中に完全に入り込み、入り口を削りカスで完全に塞いでしまっているのがお分かりいただけるでしょうか?
本来タランドゥスのメスは材の中に潜り込み、産卵床を作ってそこへ産卵します。
そして産卵を終えたメスは、卵が孵化するまで産卵床を守るかのように産卵床のそばでじっとしているのですが、これは外敵から卵を守るのはもちろんのこと、卵が無事孵化できるよう通気口を確保したりしていると言われています。
ということで再度、先程の画像を見ていただくと、メスが穿孔した入り口を削りカスで塞いでいるというのは、卵を守っている行動以外の何物でもありません。
そしてこの状態の産卵材を割り出して、幼虫が取れなかったことはこれまで一度もありませんので、これは非常に期待が高まります。
入り口付近の削りカスを取り除くと、中にメスの姿を確認することができました。
そして、
順調に幼虫を回収していき、
ここでようやくメスの回収も完了!
結果、9頭の幼虫を取り出すことができました。^^
最後に
結局、4月23日に3セットの産卵セットを組んで、成功したのはT-7ラインのみとなりましたが、元々私にとってはこのホワイトアイのラインがメインですので、『結果オーライ』ということにしておきたいと思います。
そして当然のことながらT-7ラインのメスには、
割り出し日当日に2ラウンド目の産卵セットに入っていただき、
産卵材の削りカスで管理していた9頭の幼虫は、
6月11日に菌糸ビンへ投入しました。
このホワイトアイの血統ではこれまでに75㎜が自己最高記録ですが、何とか80㎜を目指し、これまでの飼育記録を参考に頑張って管理していきたいと思います。
コメント