カブトムシ・クワガタムシ採集で守るべきたった一つのこと

みなさんこんばんは、鷹です!

当ブログは様々なジャンルの記事を私が好き勝手に(スイマセン)投稿しているのですが、最近こちらの記事のアクセスが急激に伸びてきているようです。

大阪でも採れる!カブトムシ・クワガタムシ採集のポイントと注意点

小・中学生が夏休みに入ったため当然と言えば当然なのかもしれませんが、意外とカブトムシ・クワガタムシを採集しようと考えている方が多いようで、私としてはちょっと嬉しい気もします。

そこで今回は『カブトムシ・クワガタムシ採集で守るべきたった一つのこと』と題して、少しだけまじめなお話をさせて頂きたいと思います。

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目次

子供の頃のカブトムシ・クワガタムシ採集

私は子供の頃からカブトムシ・クワガタムシがとっても好きでした。もちろん子供だったので夏に成虫を飼育するだけでしたが、物心がついた頃にはカブトムシ・クワガタムシと共に夏を過ごしていたような気がします。

朝から晩まで飼育ケースを肌身離さず、時にはカブトムシとクワガタムシをケンカさせたり、時には朝から晩までその様子を観察したり。もちろん夜寝るときには飼育ケースは枕元です。

そんな私がカブトムシ・クワガタムシ採集に初めて出かけたのは、確か小学校に入学する前だったと記憶しています。

週末の明け方になると父親が私を起こしにきてくれるのです。

「鷹、カブトムシ採りに行くか?」

「うん、行く!」

時間は大抵、明け方3時~4時くらいです。そして父親に連れられて山奥へ。

鷹の父親は元々大阪の人間ではありませんでした。九州の山奥で生まれ育ったため、山に関する知識は近所の人も驚くほどのものがありました。そのため大阪に住むようになってからもカブトムシ・クワガタムシの生息している場所が、勘と匂いで分かると言っていたような気がします。

しかし今にして思えば、よくもまああんな危険なところへ、小学校へ上がったばかりの子供を連れて行ったものです。

歩くのは基本あぜ道ですが、半分は道なき山の斜面を進みます。とにかくカブトムシ・クワガタムシがいると思われる木を見つければ、まっしぐらにそこへ進んで行くのです。

道なんて関係ありません。確か当時父親は「足が地面についていればどこでも行ける」というようなことを言っていた気がします。

もちろんこんなところですから、様々な生物に遭遇するのは当たり前。シマヘビ・マムシ・スズメバチ・ムカデ、付近に水田があればその中にはイモリが泳いでいます。

当時の父親と私のカブトムシ・クワガタムシ採集方法は、父親が木を蹴り、落ちてくるカブトムシ・クワガタムシを私が注意深く見守り、逃さずに拾い集めるというものでした。しかし1日に1回は必ず、父親が蹴ろうとした木をやり過ごすことがありました。

「父さん、何で蹴らんの?」

「鷹、あそこ見てみ。マムシや」

しかし私がマムシの姿を確認できるのは、10回に1回くらいの割合です。これを発見できたのは、やはり山で生まれ育った経験と勘があったからでしょう。

私がマムシで最も怖い経験をしたのは片側が山の斜面、片側が崖の道を歩いている時でした。父親が少し山の上に様子を見に行っていたため、1人で歩いている時にふと崖の方に目をやると、そこにはマムシがいて軽く頭を上げながらこちらを見ています

マムシとの距離は2mもありません。一瞬で身がすくみ、背筋が凍りつくのを感じましたが、それと同時にその時のマムシがいつも目にするマムシと少し様子が違うことにすぐに気が付きました。それは明らかにこちらを威嚇しているのです。

私は恐々父親に声をかけました。

「父さん、マムシが目の前におる。口開けてこっち見てる。」

すると父親は、

「鷹、マムシの目を見るな!そのままゆっくりバックしろ!」

確かこのように言われたと思います。とにかく言われるままにマムシと目を合わさないようにしつつ、マムシの体全体を見ながらそのままゆっくりと後方へバック。するとマムシの方がそそくさと岩の間を伝って逃げて行きました。

また明け方にカブトムシ・クワガタムシ採集に出かけると、手の届く場所で樹液に集まっている場合には必ずと言っていいほどスズメバチが側にいます。そんな時父親は虫取り網と飼育ケースだけを持って木に向かい、私には少し離れた場所で待機しているように指示します。

そして数分経つとまるで何事もなかったように父親が、飼育ケースをカブトムシ・クワガタムシでいっぱいにして戻ってくるのです。子供心にスズメバチのことが気になり聞いてみると、

「追っ払った」

「捕まえて殺した」

などという、理解不能な返事が返ってくるのです。これには驚きがあったのはもちろんのことですが、父親がとても凄いと思えた瞬間でもありました。

現在のカブトムシ・クワガタムシ採集

そんな私も中学校へ入るとクラブ活動に熱中し、父親と共に行動することもなくなりました。ごく一般的な中学・高校・大学生活を送っていたため、その間はカブトムシ・クワガタムシを飼育する機会もありませんでした。

そして結婚し長男が生まれ、彼が3歳か4歳の頃だったかと思います。何気に連れて行った昆虫博でクワガタに興味を持ち、「買いたい」とせがんできたのです。

その時は既に採集から何十年も離れており、行楽の雰囲気ということもあり買って帰ったのですが、そこで昔の記憶が蘇ってきたわけです。

『カブトムシ・クワガタムシは買うものではなく採るものだ』

これが私がカブトムシ・クワガタムシ採集を再開したきっかけとなりました。

とは言っても最初の2年くらいは、1シーズンに2頭~3頭くらいが限度でした。さすがに山の詳しい状況まで記憶している訳ではなく、頼みの綱の父親は私が結婚する前に既にこの世を去っています。

休みになるとバイクで出かけ、カブトムシ・クワガタムシがいそうな木を探す。そんなことを繰り返していると不思議なもので昔の記憶が徐々に蘇ってきました

そしてついに採集ポイントを再発見!

もちろんマムシと遭遇した恐怖のポイントも再発見^^;

不思議なものですね。一度発見すると次々とカブトムシ・クワガタムシがいるところが見えてくるのです。そして年々経験を重ね、今も通っている子供たちを連れていても安全な採集ポイントを見つけることができたのです。

守るべきたった一つのこと

さて皆さん、もうお気づきですよね?

私が今もカブトムシ・クワガタムシ採集を行っているポイントは、40年前に父親とカブトムシ・クワガタムシを採集していたポイントなのです。40年以上も守られてきたカブトムシ・クワガタムシが住む森なのです。

そこでこれからカブトムシ・クワガタムシ採集をはじめようという方々へ、どうしても守って欲しいことがあります。それは、

『来年もカブトムシ・クワガタムシが集まってくる木を守って下さい』

もちろん土地開発における森林の伐採など、私達ではどうすることもできない事情も存在しています。

しかし採集に行く私達がカブトムシ・クワガタムシを採集したいがために、わざと木に傷を付けて樹液を出そうとしたり木の中に逃げ込んだクワガタを捕まえようと木を掘り返したりしてしまうと、その気は枯れてしまい来年もそこにあるとは限らないのです。

つまり来年はカブトムシ・クワガタムシが採集できなくなってしまう可能性があるのです。

最後に

私は幸運なことに40年前に父親と採集をしていた同じ場所で、カブトムシ・クワガタムシを採集することができています。

これは現地の所有者の方々のみならず、採集を行ってきた全ての人達がカブトムシ・クワガタムシが集まる木を守り続けてきた証なのです。

今後もこの採集ポイントを守り続け、ぜひ次の世代へと残して行きたいものです。

カブトムシ・クワガタムシを採集するという素晴らしい体験を、絶やしてしまうような行為は絶対にしてはいけません。

これが『カブトムシ・クワガタムシ採集で守るべきたった一つのこと』だと思うのです。

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