先日ご紹介させて頂いた我が家のカブトムシの幼虫たち。早いもので早速ケースの隅で蛹室(さなぎしつ)を作り、さなぎになる準備を始めたようです。
そこで今回はその様子と、成虫を迎え入れるために新たなケースを用意しましたので、その内容についてご紹介したいと思います。
目次
カブトムシの幼虫が作った繭室
まずはこちらの画像をご覧下さい。
カブトムシの幼虫がケースの隅で土を固め、蛹室(さなぎしつ)を作っている様子が良くわかるかと思います。
カブトムシの幼虫にはさなぎになる時期が近づいてくると、『ワンダリング』という行動が見られます。これは蛹室を作るのに適した場所を探すというもので、基本的に比較的硬い場所を好みます。
自然界では土の硬い部分を探して蛹室を作るようですが、飼育下の限られたスペース、特にケースの中であれば、自然とケースを利用した蛹室を作ることが多くなってしまいます。
そこで場所を決めると幼虫たちは、先程は『土』と記載しましたが、正確には『自分の糞』を利用して、粘土状の頑丈な蛹室を作っていきます。
既に何頭かは普段丸まっていた体を上方向にまっすぐ伸ばし、さなぎへと成長していくための準備を始めています。これで後はマットの水分管理を十分注意し、さなぎから成虫へと成長してくれるのを待つばかりです。
ちなみにカブトムシは主に、外敵から身を守るために蛹室を作ります。さなぎの間は全く身動きができず、またその身体もほとんど整形されていません。そのためにこの時期は他の虫や、特にミミズなどが近づいてくるだけでカブトムシにとっては命取りです。そのためカブトムシは無防備なさなぎの時期を、蛹室の中でじっと耐え忍んでいるのです。
人口蛹室の作り方
しかし中には、私の水分管理が不十分だったためか、ワンダリングの段階でマットの上に出てきてしまうものもいます。
こういう時や、誤って蛹室を壊してしまった場合、簡単に人口蛹室を作ることができますので、その方法をご紹介したいと思います。
必要なもの
まず用意したものはこちら。
- 幼虫飼育用のカップ
- トイレットペーパー
- トイレットペーパーの芯
作り方
まずトイレットペーパーを5~6枚重ねて、少し水分を含ませます。
次にトイレットペーパーの芯を2つに切り(1つは蛹室、1つは押さえに使用)、それを飼育用カップにセットします。
画像で見るとこんな感じです。
そこへ幼虫をそっと移動させてあげてセット完了。
後はふたを閉めて、暗い場所においてあげるだけです。
もちろんふたには空気穴を開けています。
もしご自分で人口蛹室を作る場合、これと似たようなものを利用して簡単に作ることができますが、ポイントとしては、
- 底が適度に湿っていること
- 幼虫が上にまっすぐ伸びることができ、倒れてしまわないこと
- 広すぎず、狭すぎず
- できるだけ暗い場所に置いてあげる
といったことに気を付けて下さい。
またもし自分で作るのが不安なようであれば、このような製品も市販されています。
ミタニ 人工蛹室 サナギのへや 3室 国産カブトムシ用 関東当日便 |
ただこれはやむを得ず幼虫がマット上に出てきてしまった場合や、マットの入れ替え等で、蛹室を壊してしまった場合のみ利用すべきでしょう。
この時期の幼虫やさなぎを動かすことは、あまり好ましいことではありません。
しかし飼育にかなり慣れてきて、幼虫→さなぎ→成虫の過程を観察したい方は、ワンダリングの時期を見極めて人口蛹室に移動させ、観察するのもいいかもしれません。
成虫用のケースを用意
さて、いよいよ幼虫が蛹室を作り、少し気が早いかもしれませんが成虫用のケースを用意しておくことにしました。
成虫になって地上へ出てきたら、すぐに成虫用ケースに移さないと大変なことになってしまいます。
で、用意したのがこちら。
もちろん成虫はまだいませんので、ここには昆虫専用ゼリーはセットしません。
しかし我が家では、成虫のまま越冬したクワガタの成虫が数匹おり、このところの気温の上昇と共に、活動をはじめています。
3匹見えると思いますが、いずれもコクワガタです。
クワガタの中では比較的容易に採取することができ、飼育や繁殖もちょっとしたコツをつかめば初心者の方でも可能です。(実はコクワガタの幼虫も現在飼育中です)
こうして成虫が活動している姿を見ると、いよいよ夏が使づいてきたと実感します。
幼虫がさなぎになったら、またご報告させて頂きます。
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