スマトラヒラタのハンドペアリング、成功なるか?

スマトラオオヒラタ

みなさんこんばんは、鷹です!

以前こちらの記事の最後に記載させて頂いたスマトラオオヒラタのメスですが、

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11月2日になんとか無事、羽化してくれたようです。^^

これはこれで大変うれしいことなのですが、実は最近になって少し深刻な事態に陥ってしまっていることに気付いてしまいました。

目次

スマトラオオヒラタ、累代の危機

昨年スマトラオオヒラタの飼育をはじめた時は、以下の2ペアで飼育をスタートさせました。

スマトラオオヒラタ オス WD 約81㎜

スマトラオオヒラタ メス WD 約45㎜

スマトラオオヒラタ オス CBF1 約95㎜ 11月羽化

スマトラオオヒラタ メス CBF1 約47㎜ 7月羽化

そして今年はこの2ペアを組み合わせてブリードを行ってきたのですが、結局最終的に確保できた幼虫は4頭のみ。WDのオス81㎜とCBF1のメス47㎜から生まれた幼虫たちです。

その後6月に再度産卵セットを組んでみたのですが、

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47㎜のメスは全く産卵しておらず、WD45㎜のメスは7月の下旬に産卵セット内で☆になってしまいました。

オス2頭は現在も健在なのですが、95㎜は羽化から約1年が経過、WD81㎜は昨年の12月に日本に入ってきた個体で、それなりに年寄りとなりつつあります。

さらに当初オス1頭・メス4頭と思い込んでいた幼虫たちは、実はオス3頭・メス1頭であったことも発覚。そのメスも先日羽化したばかりで、ブリードに使えるのはどれだけ早くても来年の春以降になってしまいます。

そうすると問題となるのが、

『果たしてそのころまで現在飼育している2頭のオスが健在なのか?』

ということです。

予想外の事態

今回、このような事態に陥ってしまったのは、産卵セットから取り出した幼虫たちの生存率が低かったということもありますが、もう一つの誤算はWDのメスです。

このメスはWD(屋外採集)ということもあり、持ち腹(交尾済み)の可能性もありますので、我が家へやってきた直後から産卵セットに投入していました。

しかし全く産卵してくれず、しばらくは単独飼育でゆっくり休養を取らせていました。

その後、3月中頃にCBF1 95㎜のオスとのハンドペアリングに成功。

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産卵セットに投入し卵や幼虫の姿も確認していたのですが、期待しながら6月に割り出しを行ってみたものの、卵や幼虫の姿が影も形も見当たらないという、予想外の事態に直面してしまいました。

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そして『それならば』と再度産卵セットを組み投入しておいたのですが、産卵セット内に全く動きが見られないため確認してみたところ、既に☆となってしまったメスの姿を発見。

さらに47㎜のメスも2度目の産卵を狙い産卵セットに投入しておいたのですが、こちらからも全く成果なし。

気が付けばすでに11月に突入してしまっていたのです。

ちなみにこちらは産卵セット内のマットの中で☆となってしまっていたメスの画像です。

 

 

閲覧注意!

 

 

これも『飼育の実態』であると思い、あえて画像を掲載させて頂きます。

スマトラオオヒラタの補強

さて、このままでは累代飼育に危険信号です。

元より同血統ばかりで累代していると、いずれ『血の弊害』も考えられますので、今後も飼育を続けていくのであれば、いくつかのライン(親違いの子孫)は残しておくべきだと個人的には考えています。

そこで現在の我が家飼育状況から、

  • 現在飼育しているオス2頭のお嫁さん=ブリード可能なメス2頭
  • 先日羽化したばかりの将来のお婿さん=来年の春ごろに成熟しそうなオス

が必要であると考え、お得意の?Yahooオークションで色々物色していたところ、ちょうど条件に合った生体が出品されており見事落札!

先日我が家へやってきたのはこの3頭です。

スマトラオオヒラタ WF1 84mm

スマトラオオヒラタ WF1 44mm

スマトラオオヒラタ WF1 43mm

この3頭は兄妹になるのですが、オスは6月末の羽化、メス2頭はそれぞれ4月と5月の羽化ということでした。

ちなみに親虫はWDのオスとWF1のメスということです。

我が家へやってきてからすぐにクリアースライダー で個別飼育を行っていたのですが、3頭とも非常に元気で何より食欲が旺盛です。

羽化時期や生体の状態から『これなら大丈夫だろう』と判断し、メス2頭は早速我が家のオスたちとのハンドペアリングにチャレンジしてみました。

ペアリング部屋の作成

ところで今回、よりペアリングを確実なものにしたいことと、できればペアリングの状態を目視で確認したいという思いもあり、『ペアリング部屋』なるものを作成してみました。

そこで用意したのはこちら、

100均ショップで売っている、植木鉢の底に敷くネットです。

これはハサミで簡単に切ることができますので、使用するケースに合わせてカットします。

で、飼育ケースに入れるとこんな感じ、

つまりクワガタの足場になるというわけです。

マットやハスクチップだと、メスが潜りこんでなかなかペアリングがスムーズにいかないことがあります。かと言って何も敷いてなければクワガタが踏ん張ることもできません。

これは様々なブリーダーの方達が実践されているようで、私もネットの情報を参考に今回チャレンジしてみました。

最後にエサ皿とゼリーを置いて完成です。

ハンドペアリング成功なるか?

それでは早速ハンドペアリングにチャレンジです。

まずは先にオスを投入しておき、

落ち着いたころを見計らってメスを投入します。

おっと、こちらはいきなり覆いかぶさっていますね。^^;

で、このまま観察すること数時間。

どうもメスが部屋の明るさに落ち着かない様子で動き回り、全く交尾までたどり着きません。またこのまま刺激を与え続け、オスがメスに襲い掛かっても困りますので、ここは不安もありますが真っ暗な自作温室へ。

そして翌朝、ペアリング部屋の様子を覗いてみると、

しっかり『メイトガード』してくれているではありませんか。^^

角度を変えて、

それではこちらのペアはどうでしょう?

おっ、こちらも『メイトガード』真っ最中です。

このような状況が見られれば、ペアリングはほぼ成功と見て問題ないでしょう。

ちなみに大きなのぼり木を入れておいたのは2つの理由があり、もしもの時にメスが逃げる場所を用意しておきたかったのと、少しでも自然環境に近づけたかったためです。

これでほぼ間違いはないと思われますが、念のためにもう少し同居させてみたところ、

オスとメスが並んでエサを食べている姿も見ることができました。

そしてペアリング部屋のフタを開けて中の様子を見てみると、

メスがオスの下に逃げ込んでいきます。

こうなればペアリングはもう大丈夫でしょう。^^

最後に

ここまで確認できれば交尾はほぼ確実と思われます。

ということで新婚生活も束の間、安全第一で別居生活に入ってもらいます。^^

少し気の毒な気もしますが、事故が起こってからでは取り返しがつきません。

彼らには今後の子孫のことを理解して頂き、ここは我慢してもらうことに。^^

今回も目視での交尾は確認することができませんでしたが、ペアリング部屋投入時とメイトガードが見られた後では、よく観察していると個体の動きに違いが見られます。

オスは当初メスを追いかけたり、メスが近づくとヒラヒラダンスや過敏な反応を示すのですが、終盤にはじっとメスを守るかのような動きに代わり、メスはオスに守ってもらうかのようにオスの下に潜り込んでいきます。

このあたりの行動は人間も同じようなものでしょうか?^^

とりあえずペアリングは成功のようですので、メスには少し休養と栄養補給をしてもらい、近日中に産卵セットに投入したいと思います。

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