スマトラオオヒラタの幼虫、菌糸ビン飼育とマット飼育の経過⑥

スマトラオオヒラタ

みなさんこんばんは、鷹です!

スマトラオオヒラタの菌糸ビンとマットによる比較飼育ですが、産卵セットの割り出しからちょうど9か月になり、いよいよ終盤を迎えつつあるようです。

マット飼育組では全てのメスが羽化し、前回の記事でもお伝えしたようにオスも1頭羽化しました。

また7月以降は菌糸ビン飼育組でもメスの蛹化、羽化が始まっています。

目次

羽化個体のご紹介

さてそれでは初めに、これまでに羽化した成虫たちをご紹介させて頂きたいと思います。

マット飼育組

S-2 43mm

S-2 42mm

S-2 43mm

S-3 41mm

S-3 42mm

S-3 38mm

S-3 42mm

S-3 44mm

S-2 45mm

S-3 42mm

S-3 58mm

S-2 36mm

S-3 38mm

S-3 36mm

菌糸ビン飼育組

S-3 41mm

S-3 42mm

S-3 39mm

S-2 44mm

羽化状況のまとめ

それではこれまでの羽化状況をまとめてみたいと思います。

S-2ライン

  • 羽化数=6頭(全てメス)
  • サイズ=36㎜~45㎜(平均42.1㎜)
  • 最大=45㎜
  • 最小=36㎜

S-3ライン

  • 羽化数12頭(うち1頭のみオス)
  • サイズ=36㎜~44㎜(平均40.4㎜・オスを除く)
  • 最大=44㎜
  • 最小=36㎜

羽化時期に関してはマット飼育組の第1号が6月4日、菌糸ビン飼育組では7月17日ということで約1ヶ月強の差があります。

ただ現時点でマット飼育組では9月13日羽化が1頭、菌糸ビン飼育組では9月16日羽化が1頭、前蛹が1頭となっており、残りのメスは3頭のみとなっています。

つまり総合的に考えると今回の比較飼育では、メスに関しては菌糸とマットによる羽化時期の差はほとんどないと考えてもよさそうです。

サイズはどちらも最小が36㎜で同じ数値。最大は1㎜の差がありますが、ほぼ同等と考えてよさそうです。

だた羽化総数の差はありますが、平均値は約1.7㎜の差があります。これにはオス親(S-2=95㎜、S-3=81㎜)の血統の差が現れたのかもしれませんね。

そして最も気になることは、

『同ラインとも最大はマット飼育から出ている』

ということです。

もちろん使うマットや菌糸、管理温度による影響もあったと思いますが、今回の私の比較飼育の条件下では、

『メスはマットと菌糸による差はほとんど見られなかった』

ということが分ります。

ただこれはあくまでも『飼育事例の一つ』になりますので、これまでの飼育経緯を再度考察し改善することによって、より大型のメスを生み出すことが可能になるかもしれませんね。^^

なお画像はありませんが、マット飼育組でさなぎから羽化できずに☆となってしまったメスが1頭、羽化不全により羽化後2週間で☆になってしまったメスが1頭いました。

割り出し時から見てみれば孵化できなかった卵や早期に☆となってしまった幼虫もいましたが、現時点ではそこそこの羽化率だと思われます。

最終的な数字は現時点でも飼育中のオスがマット、菌糸ビンとも多数いますので、もう少し経ってから集計してご報告させて頂きたいと思います。

オスの羽化に壁が

さて、最後に少しご報告を。

以前、こちらの記事でご紹介させて頂いた初代WDの血を受け継ぎ、唯一残されたオスの幼虫。

7月31日には蛹化しその後、

8月27日には羽化直前、

そして翌28日

なんとか羽化を開始してくれました!

が、しかし、

どうも様子がおかしいため9月13日に掘り出してみたところ、

やはり☆となってしまいました。

大きさとしては80㎜程ですので、スマトラオオヒラタとしては決して大型というわけでもありません。

しかし頭部の皮も完全に取り切れておらず、やはり成虫になる体力が不足していたのかと思われます。

以前パラワンオオヒラタの記事でも記載させて頂きましたが、完全な成虫へと羽化し活動するには、幼虫時代にただ大きくなるだけではなく、十分な栄養を蓄える必要があるようです。

そう思い返してマット投入時の様子を再度見てみると、

スマトラオオヒラタの幼虫にしては、少し細すぎるような気がします

まあこれだけが原因というわけではありませんが、スマトラにしろパラワンにしろ、まだまだ私の飼育には課題がたくさん残されています。

ただ一つ一つを記憶し、今後の飼育の糧として立派なオスの成虫を羽化させたいと思います。

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