パラワンオオヒラタの壁

飼育日記

みなさんこんばんは、鷹です!

気が付けば、、、、7月に突入していましたね。^^;

2018年も半分が終わってしまったことになります。

以前も記載したことがあるのですが、カブクワを飼育していると本当に時間が経つのを早く感じてしまいます。

ついこの間ペアリングして産卵セット組んだかと思えば、気が付けばその幼虫たちがさなぎになったり羽化したり。

こうしたカブクワたちの変化を見ていると、本当に時間が経つのもアッという間です。

というわけで?^^;今回は少し疎かになっていた、パラワンオオヒラタクワガタの飼育状況についてのご報告です。

目次

P-3ライン

さて、それでは幼虫飼育のご報告から。

まずはこちら『P-3ライン』ですが、メスは私が初めて飼育したWD92㎜のオスの子であることから、今期の『本命ライン』としています。

産卵セットの割り出しを4月18日に行い、幼虫12頭と卵6個を回収することができました。

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その後は卵・幼虫共にマットで管理していたのですが、5月に入ってから順次、菌糸での飼育に移行しています。

まずは5月2日に7頭を菌糸プリンカップへ投入しました。

その後マット飼育を続けていた幼虫たちの中で、ちらほらとマットの表面に出てきてしまう幼虫が見られるようになりました。

そこで5月13日に5頭を500㏄の菌糸ビンへ投入しました。

その間には卵から孵化した幼虫、

最終的に孵化しなかった卵、

さらにはマットの中で消滅してしまった幼虫も、数頭見られました。

その後幼虫たちは順調に育ってくれているようですが、さすがに菌糸プリンカップに投入した幼虫たちは、あっという間に交換時期が来てしまいます。

そこで6月28日、再度菌糸の交換を行いました。

がしかし、こちらでは食痕が見られない菌糸プリンカップもあります。

少し嫌な予感がするのですが、、、、

やはり3頭が☆になっていました。

しかも1頭はまだかなり小さいですね。^^;

そこで3頭を500㏄の菌糸ビンへ、一番小さい幼虫は再度プリンカップへ投入しました。

このラインは割り出しから約3ヶ月弱。メスを産卵セットへ投入したのは3月15日でしたので、孵化は3月下旬以降ということになります。

これからが急激に成長してくれる時期ですので、今後の伸びに期待したいと思います。

P-2ライン

こちらはパラワンブリードの別血統の確保ということで、昨年11月に我が家へやってきた98㎜のオスと47㎜のメスをペアリングしたラインになります。

このペアはF3の姉弟になりますので、生まれてくる子たちはF4ということになります。

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その後5個の卵も順調に孵化してくれ、1月25日に7頭を500㏄の菌糸ビンへ投入し、4月5日にはさらに2頭を500㏄の菌糸ビンへ投入しました。

ただ飼育スペースの問題から、1頭のみスマトラオオヒラタと同じようにマット飼育しているのですが、こちらはまた別の機会にご報告させて頂きたいと思います。

ということで最初の菌糸ビン投入から5ヶ月が過ぎ、さすがに幼虫たちもかなり大きく育ってくれているようです。

でこちらのラインも食痕の広がりが激しい5頭について、6月28日に菌糸ビンの交換を行いました。

こうして見てみるとそれほどでもなさそうですが、いざフタを開けてみると、

かなり菌糸も劣化していますね。

で、幼虫が見えるように掘り返してみると、

まさかここまで大きくなっているとは、、、^^;

とりあえず体重を測ってみると、

1頭測り忘れてしまいましたが、最後に最も大きい幼虫は、

なんと!35gまで成長してくれていました!

しかも500㏄1本で!

実はこのライン、幼虫の初期の成長を期待して25℃で飼育していました。これが良かったのかはわかりませんが、とりあえずここまでは順調に育ってくれました。

ということで次は800㏄に投入、

ここからは少し飼育温度を下げて、じっくりと育てていきたいと思います。

パラワンオオヒラタの壁

そして最後にこちら、

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6月4日に羽化したパラワンのオスのその後です。

羽化後はとにかく刺激を与えないように注意し、なおかつ安定すれば別の飼育ケースに移動させる予定でいたため、こっそりと様子を伺っていました。

時には自らひっくり返って、腹部を乾燥させている様子も見られました。

そして、

実は誠に残念なことに、6月14日に☆となってしまいました。(泣)

いつものことながら原因は不明ですが、以前にご指摘をいただいた通り、後食開始までにも大きな壁があったようです。

非常に残念な結果ではありますが、この子の死を無駄にすることなく、再度これまでの飼育状況を振り返り、今後の飼育の教訓にしていきたいと思います。

ちなみにどれくらいの大きさだったかというと、

やはり100㎜ほどはあったようです。

が、これが現実ですので、しっかりと次回につなげていきたいと思います。

残されたパラワン

これで昨年ブリードのパラワンオスは2頭が☆になってしまいました。

しかも残り2頭のうち1頭の幼虫は、

蛹化することもできず☆になってしまいました。

ただ、残された1頭、

こちらはなんとか蛹室を作ってくれたため、ビンを逆さまにして様子を見ていたのですが、どうも私の飼育環境では湿度が高いように感じたため、天井掘りをして蛹室内の湿度を調整してみることに、

これが6月7日のことなのですが、すでに前蛹状態です。

そして翌6月8日

なんと天井掘りをした翌日に蛹化してくれました!

最後に

これで残されたパラワンのオスは1頭のみになってしまいましたが、今回は万全を期すためにあえて体重測定も行わず、このままの状態で管理を続けています。

その後の様子は、

6月14日

6月28日

7月5日

なんとか羽化まで秒読み段階まで来てくれました!

後は無事羽化してくれるようお祈りするのみですが、せめて残されたこの子だけでも成虫として次世代につないであげたいものです。

追記

さて、この最後に残されたパラワンのオス、7月5日の記事投稿後から急激に体色が変化し始めました。

こちらの画像は翌日の6日の様子ですが、大顎はよりはっきりと黒くなり、脚先の爪も確認できるようになりました。

さなぎの角度が変わっているため確かではありませんが、心なしか大顎と脚先の位置が変わったような気がします。

そして7月7日の朝、

なんとか羽化成功!

というより羽化の最中ですね。^^;

ただ頭部はすでにまっすぐ伸び、上翅も白からオレンジに変色していることから、7月6日の夜中に羽化を始めたものと思われます。

順当にいけばここからゆっくりと体を乾燥させ、その後休眠状態に入るかと思います。

もうここまで来てしまえばあとは何もできません。

この子の生命力を信じるしかないのですが、前回の失敗もありますので何とかできること、

  • 湿度の管理
  • できるだけ刺激を与えない

この2点を徹底して、なんとか後食までもっていきたいと思います。

コメント

  1. 都内40歳父さん より:

    鷹さんこんにちは。

    幼虫飼育記録はいつも大変参考になります。羽化した個体の大きさを自慢するようなブログと違い(それはそれで参考になるんですが)、鷹さんのブログは☆や失敗をしっかり報告なさってるのが大変好感を持って拝見させて貰ってます。

    羽化個体は残念な結果でしたね。
    なかなか上手く結果が出ないと、意地になるというか夢中になるというか。結果的に完品羽化した時には喜びもひとしおなんでしょうね。
    我が家のパラワンもとても小さいですが、一匹が前蛹になった様です。どうなるかわかりませんが、そっと見守っていきたいと思います。

    • taka より:

      都内40歳父さん様

      こんばんは。
      大変ありがたいコメントを頂き、誠にありがとうございます。

      本当なら成功事例や記録的な大型個体のご報告したいのは山々なんですが、
      まだまだ未熟者でそういうわけにもいきません。^^;

      ただこうして様々な事例を包み隠さず記事として記録しておくと、
      私自身も今後の飼育の参考になります。
      そしてこれからカブクワの飼育を始めてみようという方々に
      少しでもお見せすることで、
      たくさんの成功を生み出せるのでは?とも考えています。

      仰る通り、ネット上での飼育情報はほとんどが成功事例です。
      ただそうして成功されている方々も、多くの失敗を繰り返していると思います。
      そして成功も失敗も経験し受け止めることが、本来のカブクワ飼育の姿であると思うのです。

      そういった意味でパラワンは本当に残念で、
      たくさんの方々にブログでお祝いの言葉を頂いたこともあり、申し訳ない気持ちで一杯です。

      だからこそご報告せずにはいられず、
      あえて記録を残しておくことで、次のブリードに続けていきたいと思います。

      おっ、パラワンが前蛹に?
      これは楽しみですね。^^

      大きいに越したことはありませんが、
      やはり生物は元気に生まれ、それぞれの人生を全うしてこそです。

      元気に羽化してくれること、お祈り申し上げます。

  2. より:

    こんばんわ並びにお疲れ様ですm(uu)m

    羽化後の個体の突然死がどうして起こるのか?蛹時の扱いや血の濃さなどネガティブな要因は諸先輩方も挙げてはおられますし、鷹さんも十分用心し対応されていたと思いますので、それでも起こるというのはやはり予測はどうしても難しいのでしょう。もちろん脱皮直後でか弱く過敏だというのはわかっておりますが、それならすべての脱皮後の個体に触れれば死んでしまうわけですし、そうではないケースもたくさんあるわけなので小生としては少し考えにくいと思っております。ただ今回のブログを読ませていただき、せっかく羽化まで頑張ってきた個体が突然死してしまうのはここまで一緒に頑張ってきたブリーダーとしては何よりも残念ではないかと思いますし、小生も他人事ではない何とも言えないさみしい気持ちになりました。

    ホント、無事羽化&成熟してくれることが一番だと、つくづく思いました。

    今回のパラワンブリードでは、鷹さんと時期が同じだったので、自分もずっと参考&楽しみにさせていただきました。また小生も今年2月からパラワン次期ライン(新規CB)を始動させておりますので、鷹さんのパラワン新ラインの今後のブログを参考にさせていただきながら、今回は全頭無事生存を目指したいと思います。今回の記事の個体も、もう2.3日すれば羽化しそうですね!無事完品羽化&成熟を心から祈らせていただき、また吉報をお待ちしておりますm(uu)m

    • taka より:

      征様

      こんばんは。
      そしていつも貴重な情報、ご報告を頂き本当にありがとうございます。

      先日情報をいただき、
      『後食開始まではできるだけそっとしておこう』
      と思った矢先の出来事でした。

      あれこれ考えたところで答えが見つかるわけでもないのですが、
      やはり考えずにはいられませんね。^^;

      『湿度』『温度』『刺激』等々、本当に様々な原因が考えられます。

      ただ単純に原点に戻って考えてみると、
      クワガタは蛹化前から成虫となって後食を開始するまで一切食事を摂りません。
      つま幼虫時代に蓄えた栄養だけで、そこまでたどり着く必要があります。
      つまりはそれが不十分だった。
      例えば蛹化前の暴れなども影響しているのかもしれません。

      いずれにしても今回のパラワンブリードでは、様々なことを経験することができました。
      これらをしっかり記録し改善することが成功への近道になると考えています。

      征様も2月から新規ラインをスタートさせたということは、
      今期もほぼ同じような時期になりましたね。^^
      私も征様の飼育報告は大変参考にさせていただいておりますので、
      今後ともよろしくお願い致します。

  3. より:

    おはようございますm(uu)m

    遅れましたが羽化不全というか突然死についての鷹さんの考察、興味深かったので筆を執りました(キーボード?)。小生の個体も過半数が少なからず暴れましたし、暴れなかった個体は無事生存していました。暴れによる栄養失調が必ずとは言えませんが共感できましたし、リスクには確実につながりそうですね。

    当方のパラワンライン、実は3ライン目が進んでおりません・・・というのも、本命♂があまりに狂暴で、すでにヤフオクで購入した有力血統個体が2匹血祭りに・・・(TT)。仕方なく大顎を結束して暫く様子を見ております。ネットでもときどき見かけますし、鷹さんの記事も参考にさせていただきましたが、それを超えるシャレにならない狂暴ぶりでした。今後は安全なペアリングの研究でもするしかないですね(^^)

    • taka より:

      征様

      こんばんは。
      いつも参考になる情報、そしてご意見を頂き誠にありがとうございます。

      実はこのことが気になりだしたのは、スマトラのマット飼育が大きく影響しています。

      まだメスに限った話にはなってしまいますが、
      スマトラのマット飼育ではすでに7~8頭のメスが羽化しており、
      羽化直後に☆になってしまったのが1頭、羽化不全が1頭のみで
      その他は全て完品羽化しており、後食も開始しています。

      また最近羽化した個体やこれから羽化する個体も多数控えていますが、
      今のところ全て順調なようです。

      そしてこれらの個体に共通して言えることが、
      暴れる気配すら見せず、気が付けば蛹室を作り蛹化していたということです。

      そしてここでさらに思い出してしまうのが、昨年のパラワンのメスたちです。
      菌糸ビンで暴れはじめマットへ移動させたものの、無事羽化できたのは1頭のみでした。

      これらを総合的に考えてみると、
      『いかに暴れさせずに蛹化から羽化にもっていくか?』
      ということは、より大型として育てるだけでなく、
      完品羽化、そして羽化後の突然死の防止につながるのでは?
      と勝手に想像している次第です。

      ただマットより菌糸の方が大きくなるということは
      これまでの歴史が証明していますので、
      やはり菌糸で暴れさせない方法を模索しなければならないようですね。^^;

      ところでパラワンのペアリング、苦戦されているようですね?
      私はこれまでにそこまで凶暴な個体に巡り合ったことがないので
      運が良かったのでしょうか?

      とにかく『安全第一』ですが、
      そのような個体ならばいっそのこと産卵セット内での同居が有効化もしれませんね?

      これもあくまで個人的な考えですが、
      パラワンやスマトラは周りの環境に過敏に反応してしまう傾向があるようです。
      つまり人の気配や物音などに過敏になり、
      その結果メスを同種と認識できずに攻撃しているのではないかと?

      以前記事内でも記載させていただきましたが、
      自然界でメス殺しが起こっているのかが疑問です。

      とにかくオスが落ち着いてくれるよう、
      ご健闘をお祈りします。

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