こちらの記事、バイクのユーザー車検 予約から受験までを徹底解説!(準備編)は読んで頂けましたか?
『備えあれば患いなし』
よく読んでユーザー車検の準備をしておいてください。
さてこの記事ではいよいよ『実践編』です。実際に受付から受験までの流れを説明していきます。実際に私の経験を参考にポイントや注意点について記載していきますので、良ければ参考にしてみて下さい
なお記事内の写真は『和泉陸運局』で撮影したもので、大阪府下の陸運局では少し検査の順番が入れ替わる程度で、内容は全く一緒です。
目次
まずは手数料、重量税の納付
さて予約日当日、陸運局に到着したらまずは検査手数料と重量税を納付しなければなりません。用意した書類一式を持って、納付窓口へ書類を提出してください。
その際窓口で「二輪車の継続検査」と一言添えて頂ければスムーズに進みます。(ちなみに何も言わなくても、たいがいは勝手に進めてくれます)
ちなみにその際の料金は
- 継続検査印紙代=1,700円
- 重量税=13年未満:3,800円
13年経過:4,600円(今年改正されました)
18年超:5,000円
となっています。
検査受付窓口へ
次に検査手数料と重量税の印紙を貼ってもらった書類一式を持って、次は検査受付窓口に行きます。
ここでは書類一式の内容や不備、予約の確認が行われます。問題がなければ確認印を押してもらえるので、次はいよいよバイクに乗って検査ラインへと向かいます。
検査ライン
現在、ほとんどの陸運局では『自動検査ライン』というものが導入されているかと思われます。これは実際に自分でバイクを運転しながらラインを進んで行き、電光掲示板と機械の指示に従って検査を進めていくというものです。
それでは実際に、順を追って説明していきます。
選択ボタン
ここの陸運局では、入口右側にこのようなボックスが設置してあります。
前の車両の検査が終わり、前方の掲示板に「前に進んで下さい」の文字が表示されたら、幾つかの項目を自分で選択し、ボタンを押さなければなりません。
主な項目は
- スピードセンサーが前輪か?後輪か?
- ヘッドライトが2灯式か?1灯式か?
なんですが、これは事前に確認しておいてください。特にヘッドライトは車種によっても迷ってしまうため、事前にバイク屋さんか分からなければ各二輪メーカーに問い合わせるというのも有効な手段です。
参考までに代表例を挙げると、
- CB400=もちろん1灯式
- CBR400R(現行モデル)=1灯式
- GSX1300Rハヤブサ=1灯式
- ZK-14R=2灯式
- XTZ1200スーパーテネレ=2灯式
等です。参考にしてみて下さい。
ブレーキ及びスピードメーター検査
ボタンを選択し「前へ進んで下さい」と表示されれば、ゆっくりと検査ラインへ入って行きます。画像中央付近にローラーのようなものが見えると思いますが、ここに前輪、および後輪を乗せることで検査を進めて行きます。
また青丸印の部分はよく覚えておいて下さい。検査ラインに入ると「フットスイッチを踏んで下さい」「40㎞でスイッチをはなしてください」という風に電光掲示板に指示が出ます。ここでいう「スイッチ」とは「青丸で囲んだバー」のことで、これを左足で踏んだり離したりすることで、自動検査は進めていくのです。
また前輪にスピードセンサーがある場合と後輪にスピードセンサーがある場合では、少し検査の順番が変わってきます。
前輪にスピードセンサーがある場合
- スピードメーター
- 前輪ブレーキ
- 後輪ブレーキ
後輪にスピードセンサーがある場合
- 前輪ブレーキ
- スピードメーター
- 後輪ブレーキ
ちなみに検査の風景はこんな感じです。
光軸検査
続いては光軸の検査です。実はこれが最も落ちてしまうことが多いようです。既定では『上向きでまっすぐ、100m先を照らす」となっていたと思います。
「白線まで進んでフットスイッチを踏む」と表示されたら、前輪の中央を白線に合わせた位置で止まり、ライトを上向き(ハイビーム)にしてフットスイッチを踏みます。
すると光軸テスターが自動で稼働し、光軸を測定します。
光軸で注意が必要なのは、
- 高さ
- 左右
- 光量
の3点なのですが、高さ、左右に関しては『ハイビームでまっすぐ』というのが基本です。また光量に関しては、最近のバイクではあまり問題になることはありませんが、旧車(1990年までの車両)では落ちてしまうことが多いです。
自分で対策できない場合は、あきらめてバイク屋さんに相談した方がいいかもしれませんね。
排気ガス検査及び検査員による検査
光軸検査が終了すると、電光掲示板に「前へ進んで下さい」と表示されます。しかしここでは
- 前に車両がいない
- 検査官の指示に従う
- 電光掲示板の指示に従う
この3つには特に注意するようにしてください。早く前へ進み過ぎると測定器がエラーを出して検査そのものが中断されることがあります。
そしていよいよ検査も最終段階。ここでは排気ガス検査(対象車両のみ、型式にBCやEBLが記載されている車両)や、検査官による全体的な点検が行われます。
主な項目としては
- ウィンカー、ブレーキランプ等、灯火類
- 車体の寸法
- マフラー等の改造の有無と適合性
- タイヤ、ブレーキパッド等の消耗部品チェック
- エンジンや足回り等のオイル漏れのチェック
- その他、保安基準に適合しているかのチェック
その他、ハンドルロックなどのチェックもあるため、ここでは検査員の指示に従って下さい。
書類提出
全ての項目が終了すれば、後は書類を受付窓口に提出して交付を待つだけです。新しい自動車検査証とステッカーが交付されるので、ステッカーを張り替えれば無事終了。
これでユーザー車検は完了です。
ユーザー車検での注意点
それでは最後に、ユーザー車検で注意すべき点について挙げて行きたいと思います。
- 電光掲示板及び検査官の指示に従う
- 慌てない
- 改造個所(ノーマルから変更されている部分)がある車両は事前にチェック
- フットスイッチとは左足で踏むバーのことである
以上です^^
よほどの改造車両や旧車でもない限り、『どうしようもないレベル』というのはほとんどあり得ないでしょう。
もしこの記事で分からないことや疑問に思うことがあれば、コメント欄やお問合せフォームからお気軽にお問合せ下さい。私の知識の範囲のことであれば、お答えさせて頂きます。
そして最後に一つだけ言わせて下さい。
「車検とは保安基準に適合しているかを判断するだけのことであって、そのバイクが安全であると保証するものではありません。あなたのバイクは本当に安全であると言えますか?」
私はバイクが本当に好きなのです。
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