みなさんこんばんは、鷹です!
う~ん、またしても記事と飼育状況にずれが生じています。^^;
当たり前と言えば当たり前のことなのですが、4月以降は国産種の成虫たちも活発に活動を開始しています。
そのため外国産と合わせて夜な夜な生体のチェックやゼリー交換に追われているのですが、休日は休日でこれまた飼育ケースのメンテナンスや幼虫たちの世話に追われています。^^;
それに加え飼育スペース確保のため少し前から里子の段取りも必要で、
そんなこんなで体力が低下したアラフィフではブログの更新までエネルギーが持たない日々が続いているのですが、それでもお伝えしたいことは尽きることがありません。^^
ということで今回は、あえて小さな種親を使用した、
『小さなスマトラオオヒラタのブリード』
の経過報告です。
目次
メスの羽化
前回の記事でもお伝えしていたように、昨年の12月下旬に産卵セットの割り出しを行ったこのラインでも、4月下旬に早くも第1号のメスが蛹化してしまいました。
そしてそのメスですが、
5月26日に無事羽化です。^^
スマトラのメスはこれまでの経験上、羽化から10日もすれば掘り出して移動させても問題が起きたことがないため、飼育スペースが手狭になってきたこともあり、6月6日に掘り出してみることに。
元気そうで何よりです。^^
ただ大きさ的には我が家でよく見るサイズのようで、
約5ヶ月という早期羽化の影響もあるのでしょうか?
約44㎜でした。
このメスは今回のラインの中では特に蛹化が早かったのですが、他のメスたちはと言うと、
6月27日時点でメスは残り5頭ですが、全て蛹化してしまいました。^^;
しかも先にご紹介した早期羽化のメス、そして2頭は1月15日に500㏄の菌糸ビンに投入してからそのままの蛹化です。
まあ本格的に大型を目指すならこのような飼育方法は好ましくないのでしょうが、これはこれでお財布には優しいブリードですね。^^
オスの菌糸ビン交換
ということでメスはこれ以上成長してくれることもなく羽化を待つばかり。
このラインでの本格的な幼虫飼育はオス3頭となってしまったわけですが、前回菌糸ビンを交換したのが4月30日です。
その時点で『30g』・『37g』・『43g』と大きさ的には申し分なかったのですが、菌糸ビンの段取りの悪さから1400㏄×2・800㏄×1へ投入したため、2ヶ月ほどで早くも交換が必要な状況になってしまいました。
まあもう少し引っ張ろうと思えば引っ張れないこともなさそうですが、このラインは種親のこともありできるだけ大きく育てたいと思っていますので、ここは躊躇せず交換に踏み切ります。
まずは幼虫たちの様子から、
もはや親虫の面影はかけらもありませんね。^^
それではお楽しみの体重測定を、
こちらは30gで800㏄へ投入していましたので、12gの増加です。
お次はなんと51g!
個人的には大台に乗ってくれました。^^
しかも37gで1400㏄へ投入していたので14gもの増加です。
そうなれば前回43gだった幼虫に期待が高まりますが、
こちらも負けじと11gの増加です!
私のこれまでのスマトラオオヒラタの幼虫飼育では、確か55gが最大だったはずですので、これは上回ってくれる可能性が非常に高くなってきました。^^
ブリードの考察
小さな親(オス約58㎜×メス約43㎜)からは想像もできないような状況ですが、この現状を目の当たりにして再度ブリードの経緯を振り返ってみることにしてみました。
親虫の系統
オス約58㎜(S-3ライン)
こちらはショップから購入したWD 82㎜のオスとヤフオクで入手したWF1 43㎜のメスから産まれた個体です。
ちなみにこれはあくまでもオークション出品者からの情報ですが、母親であるWF1 43㎜のメスの親は、WDF1 94㎜のオスとWF1 49㎜のメスだということです。
メス約43㎜(S-2ライン)
そしてメスの親虫はヤフオクで購入したCBF1 95㎜のオスとWF1 44㎜のメスです。
オス親は2017年11月羽化で12月に我が家へやってきました。ただ残念なことにその親虫の情報は紛失してしまい不明です。
そしてメス親は上のWF1 43㎜のメスと姉妹になります。
つまり現在飼育している幼虫の親虫は『いとこ同士』という関係になります。
オス親の経緯
ところでこの58㎜のオス親ですが、以前の記事でも記載させて頂いておりますが、何も『小さいから』という理由だけで親虫に選んだわけではありません。
このオスは産卵セットの割り出しから羽化までマットで飼育したのですが、実は同ラインの中でダントツに成長が早かったという経緯があります。
ただ私のマット交換のタイミングが遅れ、このように小さく羽化してしまいましたが、その成長速度が気になっていたということもあります。
そのことについては是非とも以下の記事も参考にしてみて下さい。
親譲りの成長?
で、これらを考慮して改めて今回の幼虫のことを考えてみます。
通常、菌糸ビンで比較的低い温度(20℃~22℃)で飼育すれば、スマトラオオヒラタのオスは15~16ヶ月前後で成虫へと羽化します。
つまりさなぎの期間を除けば14~15ヶ月は幼虫期間があるということです。
ところでこの幼虫の割り出しを行ったのは2018年12月20日です。
そして1本目の菌糸ビンに投入したのは1月中旬のことでした。
つまりどれだけ多少の個体差や誤差を考慮しても、まだ半年以上は幼虫期間があるということになります。
この時点でここまで大きく成長していることに、オス親の幼虫時代を思い出さずにはいられませんでした。
最後に
ここまでは順調に、と言うより予想以上に大きく育ってくれたわけですが、オオヒラタの幼虫飼育はある意味ここからが『本番』と言っても過言ではありません。
とは言っても本当に注意が必要なのは蛹化前ですので、もうしばらくはゆっくり幼虫の成長を観察することができそうです。
予定では9月下旬から10月初旬には再度菌糸ビンの交換が必要になるでしょうが、前回の交換(4月30日)からは約20℃で管理していますので、この温度管理が幼虫にどのような影響を与えるのか?も非常に興味深いところです。
順当にいけばよほどのことがない限り、この3頭は90㎜~100㎜前後で羽化してくれると思いますが、これがいわゆる『血統』というものであることを実感せざるを得ません。
直の親虫は約58㎜と43㎜でしたがそれぞれのラインでは90㎜前後のオスが羽化しており、さらにその親までを考えればそれ以上の個体も存在しています。
改めてクワガタのブリードは奥が深いと再認識してしまいました。
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