みなさんこんばんは、鷹です。
かなり過ごし易い気候になってきましたね。夜中半袖で外に出てみると、少し肌寒く感じてしまうこともあります。
ただ日中はまだまだ汗ばむほどの陽気が続いており、これだけ1日で気温差があると体調を崩してしまうこともあるでしょう。
皆さんも体調管理には十分注意してくださいね。^^
ところでこれだけ気温が下がってくると、常温飼育している国産クワガタたちのブリードも、今年はいよいよ大詰めが近付いております。
その中でも7月下旬にセットした『ノコギリクワガタの産卵セット』。
こちらに少し変化がありましたので、今回はそのご報告です。
目次
ノコギリクワガタの産卵セットの経過
今季ノコギリクワガタに関しては、2つの産卵セットを組みました。
一つ目は7月に採集したWDのメスを投入したセットで、もう一つは昨年我が家で幼虫から羽化し、冬眠(越冬、休眠)を経て今年の6月に活動をはじめたメスと、同じく7月に採集したWDのオスをペアリング、そのまま産卵セットに投入したセットになります。
その中でもWDのメスを投入したセットでは、かなり早いうちから数個の卵が確認できており、メスを投入してから1か月が経過していたこと、卵の姿が見えなくなった(幼虫へと孵化したと思われる)ことから、8月21日に割り出しを行いました。
しかしもう一つのペアを投入した産卵セットの方は、数日置きに観察を続けていたものの、これと言った変化が見られません。オスもメスも元気にはしているのですが、産卵の形跡は全く見られませんでした。
ペアリングが出来ていないという可能性もありますが、1か月以上も同居させており、さらにノコギリクワガタは『カブトムシ並み』とまではいきませんが、比較的ペアリングは容易な部類に入ります。
実際、ノコギリクワガタの交尾に関しては、私自身も過去に数えきれないほどこの目で目撃した経験があります。
ただペアを投入した産卵セットをよく観察していると、ノコギリクワガタのオスは他のドルクス系などと比べると、比較的マットの奥深くまで潜って行く傾向があるようです。
そのため、
『オスを一緒に飼育したままだとメスの産卵行動を妨げてしまうかもしれない?』
との考えから、こちらの産卵セットは8月21日にオスを取り出し、その後はメスを単独で飼育しています。
産卵セットの割り出し
ということで、投入直後から卵を数個確認できた、WDメスの産卵セットの割り出しです。
こちらの割り出しを行った理由は、
『ケースの底に見えていた卵が見えなくなっていた』
からです。
そのため
『幼虫へと孵化し、移動した』
と考えたからです。
で、とりあえず中の様子を確認してみると、
所々にメスが出てきた穴は開いていますが、産卵木は全く削られていないようですね。
さらに産卵木を取り出してみると、
これはまず産卵していないでしょう。
ということで産卵木は割り出しをせずに、そのまま保管しておきます。
ただノコギリクワガタは比較的マットに多く産卵する傾向があるようですので、ここは一気にマットをひっくり返してみます。
すると、
ありました!
早速、卵を発見しました。
ところが、、、幸先の良いスタートに期待が高まりマット内の割り出しを進めましたが、何と取り出せたのはこの卵1個のみ!
またしても予定外の割り出し結果となってしまいました。^^;
あれだけ(と言っても2~3個ですが^^;)見えていた卵は、一体どこへ行ってしまったのでしょうか?
ブヨブヨ病?
それともメスに捕食された?
何とも腑に落ちない結果に終わってしまいましたが、致し方ありません。
とりあえず取り出した卵はプリンカップにて保管しておいたのですが、なんと早いもので、3日後には無事幼虫へと孵化してくれました。
ノコギリクワガタの幼虫を菌糸ビンへ
さて、ノコギリクワガタの幼虫が無事孵化してから、約2週間が経過しました。
その後の幼虫の様子はと言うと、
元気にマットの中を動き回っているようです。
時折、プリンカップの外から幼虫の姿を観察していたのですが、食事も十分摂っているようで体も随分黒っぽくなり、なんと言ってもかなり大きくなりました。
そこでこの今年はじめてのノコギリクワガタ幼虫は、さんざん悩んだ挙句、菌糸ビンに投入してみることにしました。
ノコギリクワガタの幼虫飼育はマット?菌糸ビン?
ここでその悩んだ理由についてですが、事前に色々調べてみたところ、
『ノコギリクワガタの幼虫は、菌糸ビンで飼育してもそれほど大きくはならない』
『マットで飼育してもそこそこ大型の成虫が誕生する』
などと言った情報が多数見られたからです。
確かに菌糸ビンはマットに比べれば栄養価は高いのですが、それが必ずしも大きさに現れるとは限りません。
一般的にオオクワガタやヒラタクワガタなどのドルクス系は、栄養価の高さが大きさとなって現れることが多いようですが、ノコギリクワガタやミヤマクワガタなどは
『成長の速さ』=『早期羽化』
となって現れることが多いようです。
ただしこれは『絶対』というわけではなく、この傾向が強いというだけで、実際には
『菌糸ビンを使った方が大型個体となる』
という意見も多数見られます。
となれば後は『温度管理』と『血統』でしょうか?
いずれにしてもノコギリクワガタに関しては、大型個体を目指してブリードしていることもあり、ここは意を決して菌糸ビンを使ってみることにしました。
(が、実はこの時使っていた菌糸ビンが余っていたという裏事情もあったりして、、、^^;)
菌糸ビンへ投入
それではノコギリクワガタの幼虫を菌糸ビンへ投入していきます。
菌糸ビンは大夢B プロスペック 500cc の空き瓶を使用していることから、当然、大きさは500ccになります。
事前に幼虫が潜り易いように穴を掘り移動させますが、
マドラーに乗せるとこんな感じでまだまだ小さいです。
この幼虫が果たして菌糸ビンでどこまで大きく成長してくれるのか?
少し期待を込めながら菌糸ビンへそっと移動させます。
すると気に入ったのか?
早速、菌糸ビンの中へ元気よく潜って行きました。^^
最後にこれまで幼虫が暮らしていたプリンカップのマットを少量入れてあげて完了です。
後はワインセラーに入れて食痕が広がるのをひたすら待つのみです。
菌糸ビンを使ったことがどんな結果につながるのか?楽しみでもあり、期待したいと思います。
その後の産卵セット
さてその後の産卵セットですが、産卵木が全く削られていなかったことと卵1個のみであったことから、再度組み直してもうしばらく様子を見てみることにしました。
するとその3日後には、
何と早速卵を発見です。この様子ですともう少し産んでくれそうですので、もうしばらくは産卵セットで頑張ってもらうことにします。
またペアを入れていた産卵セットの方ですが、オスを取り出した直後に、
こちらも産卵成功です!^^
やはりメスを単独にしたのが良かったのでしょうか?
とりあえずは一安心といったところです。
最後に
現在のところノコギリクワガタの幼虫は、たった1頭しか確保できていません。
今後のブリードや累代のことを考えると、できれば1セットに付き5頭~10頭の幼虫を確保したいものです。
再セット後、そしてオスを取り出した後に産卵が確認できていますので、少しは期待が持てそうですね。
また菌糸ビンに投入したことが、どのような結果になるのか?
非常に興味深いところでもあります。
ノコギリクワガタのブリードが可能な時期も、もう残すところあと僅かとなってしまいましたが、なんとか幼虫確保に向けて注意深く見守っていきたいと思います。
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