コクワガタの幼虫を簡易温室へ

みなさんこんばんは、鷹です!

ここのところ大阪では非常に不安定な天候が続いています。不安定というのは天気が悪いということだけでなく、暑くなったり寒くなったり。

日中は動いていると汗をかきそうなぐらい暖かくなったと思ったら、朝晩は急激に冷え込んでしまいその気温差は10℃近くになることもしばしば。

これだけ気温差が激しくなってしまうと、人間だけでなくカブトムシ・クワガタムシも調子を崩してしまいそうです。

ということで先日、コクワガタの幼虫用に簡易温室を用意しましたので、その様子をご報告したいと思います。

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目次

簡易温室の目的

コクワガタに限らずクワガタの幼虫を飼育する際は、よく『温度管理』という言葉を耳にします。

これは冬場だけではなく夏場にも飼育する環境の温度を管理して、より理想のブリードを行うというのが目的です。そして一般的に理想のブリードを行う目的としては、以下の2つが挙げられると思います。

羽化の時期のコントロール

クワガタの幼虫は自然界では1年~2年もの長い間、幼虫として朽ち木の中で生活しています。さらに成虫に羽化してもすぐには屋外には出てこず、そのまま蛹室で休眠に入り翌年の夏に屋外での活動を始めます。

つまり常温飼育しているととても長い時間を要し、さらには夏の暑い時期に休眠期間に入ってしまい、様々なリスクが付きまといます。

クワガタにとって『幼虫』『さなぎ』『休眠期間』というのは成虫としての活動期間よりも不安定であり、死亡のリスクも高まってしまうのです。

それを避けるために幼虫飼育時(主に冬場)に温度管理を行い、最もリスクの低い春先~初夏にかけて羽化させ、夏の暑い時期には成虫として活動させるというのが目的です。

より大きな個体に育て上げる

またクワガタの幼虫は自然界では冬の寒い時期、冬眠状態に陥ってしまいます。これは昆虫が変温動物であることにも起因するのですが、気温がある程度(約15℃)まで下がると体から糞を出しほとんど食事を摂らなくなってしまいます。

そうなると当然幼虫の体重が落ちるばかりではなく、成長も止まってしまいます。(ただし自然界では、当然ながらクワガタの幼虫は冬眠します)

そこで大型個体のブリードを目指す一つの方法として、温度管理を行い幼虫の冬眠期間を無くしてしまうことで常に食事を摂る(成長する)状態を作り出し、より大きな幼虫に育て上げようというのがもう一つの目的です。

コクワガタの幼虫を簡易温室に入れる目的

そこで今回私がコクワガタの幼虫を簡易温室に入れる目的ですが、上記2つはもちろん考えているのですが、実はもう一つ別の理由があったのです。

それは『菌糸ビン飼育』をしているからなのです。

菌糸ビンはクワガタの幼虫に最適であるとして広く使われていますが、その管理、特に温度湿度には注意が必要です。

冬場気温が下がるときのこが生えてしまうことがあるのです。(約15℃~18℃)

実際、私もノコギリクワガタを飼育していた菌糸ビンからあまりにも頻繁にきのこが生えてきたため、休眠中のノコギリクワガタのメスを掘り出してしまわざるを得なくなるという経験をしました。

ノコギリクワガタのメスが菌糸ビンの中で誕生していた!

またコクワガタの幼虫を菌糸ビンを投入する際にも、購入してガス抜きをしていた菌糸ビンからきのこが発生していたということがありました。

コクワガタの幼虫を菌糸ビンに投入

つまり菌糸ビンの管理(主にきのこが生えないように)というのが、コクワガタの幼虫を簡易温室へ入れるもう一つの目的なのです。

簡易温室

さてそれでは簡易温室についてご紹介していきますが、今回使用したのはこのような物になります。

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ホームセンター(コーナン)で見つけた発砲スチロール箱。箱のサイズは600と書かれていますが、これが何を意味するのかは不明です。^^;

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ちなみに寸法は、

  • 外寸=W:52cm・D:26cm・H:20cm
  • 内寸=W:47cm・D:22cm・H:18cm

でした。

価格は¥714-(税込み)で2個購入。(安かった^^)

今回はこのようにしてコクワガタの幼虫の菌糸ビンを入れてみました。

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保温性を高めるために周囲に新聞紙を入れていきます。

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そして菌糸ビンを投入。

charmさんの大夢B プロスペック500㏄であれば、8本入れることができました。

実際の温度は?

さて、ただ入れただけでは意味がありません。実際にどれくらいの温度で推移しているのか確認する必要があります。

そこで今回はこちらの室内・室外温度計を導入です。

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これはホームセンターに好みのものがなかったため、お得意の楽天市場で通販ににて購入です。ちなみに価格は送料込みで¥1,877-(安っ!)でした。^^

パッケージから出してみるとこんな感じです。

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電池を入れると、

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上段の『OUT』が外部センサーの温度を表示しています。下段の『IN』が本体裏側のセンサーの温度です。

ちなみに上記画像では『OUT:22.5℃』と表示されていますが、よく見て頂ければ外部センサーの金属部分がフローリングに触れているのがお分かりいただけるかと思います。

つまり正確に気温を測定するには、外部センサーが何にも触れない状態で固定する必要があります。

ということで実際に使う前に少しテストしてみました。

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こちらはカブトムシの幼虫をペットボトルで飼育している段ボール箱です。

約1時間後、気温が下がってくると、

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中の気温が保たれていますね。

それでは早速、コクワガタの幼虫を入れた発砲スチロール箱に設置してみます。

こちらは設置して数日後の、11月13日午後10時ごろに撮影したものです。

・最低気温

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・最高気温

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この室内・室外温度計にはメモリー機能があり、右側のリセットボタンを押してから現時点までの最低・最高気温を表示することができます。

この時リセットしたのは11月12日の午後11時ごろでした。

ただ別の日にはこのような温度を表示していました。

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使ってみて気付いたこと

発砲スチロール箱に新聞紙を詰め込んだだけの簡易温室は中の保温性はそこそこあるようですが、やはり熱源(ヒーター等)がなければ十分な保温はできないようですね。

また数日間使ってみて改めて気付いたのですが、発砲スチロールには保温効果保冷効果もあるのです。

例えば暖かい室内で蓋を閉めた場合、発泡スチロール箱を寒い場所に持って行っても中の温度はそこそこ保たれているのですが、外気温が上がってきても中の温度はなかなか上がっていきません。

つまりきっちりとした温度管理を行うには、ヒーターや温度を調節するサーモスタットが必要となってきます。

ただ飼育数が少なく大阪の気候であれば(真冬でも氷点下になることはほとんどありません)、発砲スチロール箱に熱源を入れただけの簡易温室で、十分温度管理が可能だと思われます。

最後に

ただ、今年はヒラタクワガタの幼虫も手に入れることができたんですよね。^^

ヒラタクワガタの飼育、はじめました!

またちょっといろいろと計画していることもあるため、発砲スチロール箱はあくまでも一時しのぎの簡易温室として、少し本格的な温室を作ってみたいと思います。^^

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