コクワガタの幼虫の育て方(飼育方法)

日本にはたくさんの種類のクワガタが生息していますが、その中でも最も多く見られるのがコクワガタです。

しかしこれはクワガタ全般に言えることなのですが、カブトムシのように『成虫を飼育→知らない間にケース内で産卵・幼虫が生まれていた』ということはあまり見られません。

しかし実はクワガタも幼虫がある程度まで育ってしまえば、飼育はそれほど難しいものではありません。

そこで今回はクワガタの中でも最も目にする機会が多く、しかも丈夫で非常に飼育し易いコクワガタの産卵から成虫への羽化までの育て方(飼育方法)についてご説明させて頂きたいと思います。

なおコクワガタの成虫の飼い方についてはこちらの記事を参考にしてください。

コクワガタの成虫の飼い方(飼育方法) 初心者向け!

コクワガタの繁殖と産卵

先にも記載しましたが、コクワガタの幼虫はある程度(3㎝くらい)まで成長してしまえば、その後の飼育はカブトムシとそれほど変わりません。(ある程度、放置でもOK)

しかし注意が必要なのは、繁殖・産卵、そして幼虫を取り出すタイミングです。

通常飼育の場合

こちらの記事のように飼育ケース内に産卵木を埋め、数頭を共同生活させていた場合、稀に飼育ケースの底に幼虫の姿が見られる場合があります。

コクワガタが産卵していたようです マットの中に幼虫が!

その場合は幼虫を取り出してあげれば良いのですが、この時注意してほしいのは幼虫の大きさです。

幼虫が小さい(およそ3㎝未満)の場合は、幼虫を取り出した際に使用していた飼育ケースのマットを使用してあげて下さい。

余りにも早いうちから他のマットや菌糸ビンに移してしまうと、それだけで幼虫が死んでしまう可能性もあります。

またそれ以外の場合では、10月ごろを目安にマットの中に埋めてあった産卵木を掘り出して確認してみて下さい。産卵木に食痕かじられた跡が合った場合は、中に幼虫がいる可能性が高いです。

その場合は『割り出し』(幼虫や卵を産卵木から取り出す)を行います。

産卵セットを使った場合

成熟したオスとメスを繁殖させる

成熟したオスとメスを約1週間くらい同居させると、大抵の場合は自然に交尾を行います。

なお成熟の目安としては後食(成虫になって初めてエサを食べる)を行ってから、3か月以上と考えて問題ありません。

同居が終わったらメスを単独で産卵木を埋め込んだ産卵セットへと移動させます。

その後約1か月を目途に産卵木の様子を確認してみます。この時産卵木に食痕やかじられた跡が見られる場合は、中に幼虫や卵がいる可能性が高いです。

産卵セットからメスを取り出し、さらに半月~1か月ほどが経過したら、割り出しを行ってみましょう。

自然採集のメス

自然採集したメスは、既に交尾を行っている可能性が非常に高いです。

その際はそのまま産卵セットに入れてみてもOKです。

その後の流れは先と同様で、1か月程度産卵セットで生活させその後産卵木の様子を確認し、産卵の兆候が見られたら割り出しを行ってみます。

割り出しの方法

割り出しは大きめのたらいや空のケース、ブルーシートなどの上で行います。

手で割れる場合はそのまま崩していけばいいのですが、もし硬い場合などは小型のマイナスドライバー等を使って産卵木を崩していきます。

その際は

  • いきなりドライバーを深く入れない
  • 木の筋に沿って少しづつ崩していく

等に気を付け、幼虫や卵を傷つけてしまわないように細心の注意が必要です。

その際、卵や小さい幼虫(3㎝未満)を見つけたら、産卵木や使用していたマットを集め、再度孵化、もしくはある程度成長するまで、できるだけ元の環境に近い状態で飼育します。

幼虫の飼育

無事幼虫を取り出すことができれば、その後は原則として1頭づつの単独飼育です。

大きめの飼育ケースであれば数頭まとめて飼育することもできますし、基本的にコクワガタの幼虫は小さいこともあって、それほど広範囲に渡って動き回ることもありません。

しかしこれはコクワガタに限らず言えることなのですが、クワガタの幼虫は2頭が出会ってしまえばかなり高い確率で共食いしてしまいます

そのためお勧めの飼育方法は、以下の2通りになります。

菌糸ビンでの飼育

割り出した際に幼虫が3㎝程度に育っていれば、そのまま菌糸ビンで飼育することも可能です。

おすすめのサイズはこちら。

コクワガタであれば基本的には800㏄で成虫まで飼育できると思います。もちろん個体差がありますので、菌糸の減りが早い場合などは途中で入れ替えてあげて下さい。

またビンのサイズもほとんどの場合は800㏄サイズで問題ありませんが、より大型の個体、特に大型のオスを期待しているのであれば、2本目やもしくは最初から1100㏄を使うのもいいかもしれません。

しかしここまで本格的な飼育にこだわらなくても、コクワガタの幼虫は発酵マットでも十分に飼育することができます。

マットでの飼育

使用する容器

幼虫が小さいうちは、このようなプラスチックコップでも十分です。

ただ成長の様子を見て冬前(11月初めごろ)には、先程の800㏄や1100㏄前後の大きさの容器、もしくはこのような市販されているコーヒーの空き瓶を使ってもいいでしょう。

使用するマット

マットで飼育する場合は一般的に市販されているクヌギマット等でも問題ありませんが、できればクワガタの幼虫用として市販されている発酵マットがお勧めです。

これは私の経験上のお話で、ホームセンター等で売られている安価なものでは幼虫の成長が遅かったり度々マットの上に出てきてしまうことがありました。

何か他の要因が合ったのかもしれませんが、私はそれ以降クワガタの幼虫を飼育する際は必ず『専用』と明記された発酵マットを使用するようにしています。

マットの交換

マットでの飼育の際は、もちろんマットの交換が必要になってきます。その際の目安と注意点は、

  • 6月~9月は2か月に1回
  • それ以外は3か月に1回
  • 外気温が10℃を下回る際は冬眠している可能性があるのでマットの交換は避ける
  • 3齢で4月~5月にかけてマットの減りが以上に遅くなった場合は、蛹室を作っている可能性があるのでマットの交換は避ける
  • 適度な水分を保つ

などです。

コクワガタは通常、生まれてから8か月~10か月程度で成虫に羽化しますが、卵から孵化した時期(9月~12月)や飼育環境によっては幼虫のまま翌年の夏を過ごし、次の年の春にさなぎになるものもいます。

そのためマットの交換の際は、以上のことに注意して下さい。

その他

コクワガタの幼虫を飼育する際の理想的な気温は、およそ23℃~25℃と言われています。この温度帯で飼育すれば、ほとんどは8か月~10か月程度で成虫へと成長していきます。

もちろんこのような温度管理を行わずに常温で飼育することも可能ですが、その際は成長が遅かったり、幼虫期間が2年になってしまうこともあります。

また飼育する場所は、30℃以上になる場所やマイナスになる場所を避けていれば大丈夫です。

蛹室を作りさなぎになったら

幼虫が蛹室を作る様子が見られた時や、4月~5月くらいに一定場所から動かなくなった、エサ(マット)の減りが遅くなった場合はさなぎになる準備を始めている可能性が高いので、できるだけ暗い静かな場所に置いてあげましょう。

間違っても中の様子を見ようと掘り返したり、マットの交換をするようなことはしないで下さい。

この時期はひたすら我慢です

さなぎが羽化して成虫になったら

コクワガタのさなぎは約1~2か月経ってから成虫へと羽化します。

また成虫になってからはしばらくはほとんど動きませんし、時期によってはそのまま越冬して次の初夏に活動をはじめるものもいます。

ここで重要なのは『成虫になっても自分で出てくる、もしくは出て来ようとするまでそっとしておいてあげる』ということです。

そして自力で出てくる様子が見られれば、そのあとは成虫用の飼育ケースに移してあげましょう。

最後に

コクワガタの成虫はかなりおとなしく、それでいて越冬もし2~3年もの長い期間生きているとても丈夫なクワガタです。

そして幼虫も繁殖・産卵は少し難しいかもしれませんが、ある程度育ってしまえば後の飼育は容易です。

初めてのクワガタの幼虫飼育はぜひともコクワガタの幼虫にチャレンジしてみて、その名に似合わない?大きなコクワガタを育ててみて下さい!

おすすめ記事(広告含む)
おすすめ記事(広告含む)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする