みなさんこんばんは、鷹です!
私は現在、9頭のパラワンオオヒラタクワガタの幼虫を飼育しています。
この幼虫たちは昨年末から飼育をはじめた92㎜のオスと50㎜のメスをペアリングし、そこから誕生した幼虫たちになります。
ここ最近の記事でご紹介させて頂いておりますが、オスは菌糸ビンの交換時期を迎え、メスは続々と蛹化の準備をはじめました。
そこで今回は今までの飼育の経緯を振り返りつつ、メスの蛹化に向けた準備についてご報告させて頂きたいと思います。
目次
パラワンオオヒラタクワガタの飼育の経緯
まずはこれまでの飼育の経緯から。
親虫
っとその前に、現在飼育しているパラワンの幼虫たちの親を再度ご紹介させて頂きます。
オスはYahooオークションで落札したWD(屋外採集)の個体で、昆虫の通販ショップが出品していたものになります。
一方、メスも同じくオークションで落札したのですが、こちらは個人様がブリードし育て上げた個体で、羽化は2017年8月ということでした。
またオークション出品時の商品説明によると、前ギネス保持者のkuni様という方が飼育されていた、112.3㎜のオスの血統を受け継いでいるようで、直仔から累代して生まれたメスだということでした。
ただ残念なことに、この2頭は夏の間に既に☆となってしまいました。
ペアリングと産卵セット
そういうわけでオスはともかくメスは大型の血統を受け継いでるようなので、少し期待を膨らませながらハンドペアリングを試みましたが、これがなかなかうまくいきません。
その為、産卵セットを組み、1月19日より同居生活を開始。
約2週間の同居生活を経て2月1日に先にオスを取り出し、メスには単独生活で産卵活動に専念してもらいました。
そして飼育ケースの底に卵や幼虫の姿を確認できたため、3月9日にはメスも産卵セットから取り出しました。
産卵セットの割り出し
メスを取り出した時点で飼育ケースの底面から卵や幼虫の姿が確認できていたこと。さらにその幼虫たちがみるみる大きくなり、行動範囲が広くなっていくことなどから、少し早いような気もしましたが3月15日に産卵セットの割り出しを行いました。
回収できたのは、
- 卵×2個
- 1齢幼虫×4頭
- 2齢幼虫×3頭
で、取り出した卵2個も無事幼虫へと孵化してくれました。
この時点では全てプリンカップへ投入、マットは産卵セットで使っていたマットをそのまま使用しました。
またこの産卵セットでは産卵木も入れていたのですが全く削られておらず、その後も幼虫を取り出すことができませんでした。
つまりこの産卵セットでは、メスは全てマットに産卵していたことになります。
菌糸ビンへ投入
割り出し直後は全てプリンカップで管理していたのですが、幼虫たちの様子を伺いながら、順次菌糸ビンへ投入していきました。
まずは3月20日。先行して2齢幼虫で取り出した3頭を菌糸ビンへ投入しました。
そして4月2日。1齢幼虫で取り出した4頭を菌糸ビンへ投入。
また卵2個は1つのプリンカップで管理し、孵化後もそのままの状態で幼虫を飼育していたのですが、幼虫が大きくなっている様子が確認できたため、プリンカップでの個別飼育へと切り替えました。
その後4月13日には卵から孵化した幼虫1頭を菌糸ビンへ投入。5月末には最後の1頭も菌糸ビンへ投入しました。
飼育環境
ちなみに使用した菌糸ビンは全てcharmさんで取り扱いしている、XL−POT 800ccです。
また幼虫は自作保冷室、その後はワインセラーを使い、23℃~24℃の環境で飼育していました。
菌糸ビンの交換
その後幼虫たちは順調に育ち、菌糸ビンにもかなり大きな食痕が見られるものも出てきました。
そのため7月13日に初めての菌糸ビン交換を行いましたが、このころになるとオスとメスでかなり大きさの差が見られるようになっていましたので、オスはXL−POT 1400ccを使い、メスは前回と同じくXL−POT 800ccを使用しました。
メスが揃って蛹化時期
そして7月の菌糸ビン交換から約2か月が経過した9月末ごろ、オスは再度菌糸ビンの交換が費用な状況となり、メスは少しづつ『暴れ』が見られるようになってきました。
そのためオスは現状の大きさや今後の成長も期待してXL-POT 2300ccへ投入。
メスは『暴れ』の酷いものから順次、マット飼育へと切り替えています。
最初にマット飼育へ切り替えた幼虫はその後まもなくして蛹室を作り、その後マットへ投入した2頭も、無事蛹室を作り前蛹へと変化しつつあります。
しかし今回はなぜかビン底に蛹室を作っており、さなぎに蛹化すれば成虫へ羽化する前にビンを逆さまにするか人口蛹室へ移動させた方がよさそうです。
ビン底での羽化は『羽化不全』の確立が高いようですね。
(しかし何も2頭揃ってビン底に蛹室を作らなくても、、、^^;)
そして先日(10月25日)、残りの2頭のメスもマット飼育へと切り替えました。(実は9頭のパラワンの幼虫は、4頭がオスで5頭がメスでした)
今回移動したのはこちらの2頭です。
左は1400㏄の菌糸ビンですが、こちらは7月の菌糸ビン交換時、オスだと思い込んで投入したものの、実はメスだったのです。^^;
それではまずは1400㏄の方から。
こちらは見事に暴れてくれています。
しかしふたを開けて上部を見てみると、
ここはいつもの菌糸ビンと変わりありませんが、いざ掘り出してみると、
一番上の部分をきれいに残し、その下ではかなり暴れまわったようで、オガがポロポロになっています。
このような状態ですので、少しオガを掘り出しただけで、
勢いあまって幼虫が一緒に落ちてきてしまいました。
さてこちらの幼虫、7月は14gでしたが今回はいかに?
またしても15g。今回のパラワンのメスは15gばかりのような気がします。
続いて800㏄のボトルの方を。
こちらは外から見る限りでは、それほど暴れが酷いようには見えません。しかし近くでよく観察してみると、オガが崩され始めているのが分かります。
上部はこのような感じですが、少し掘り返してみると、
やはり同じようにポロポロになっています。こちらの幼虫は暴れをはじめたところみたいですね。このまま放っておけば、これまでの幼虫たちと同じような状況になっていたのでしょう。
さて、こちらの幼虫は7月の時点では9gと最も小さかったのですが、現在の体重はどうでしょうか?
嘘みたいですが、またしても15gです。^^;
しかもこちらの幼虫は、これまでの幼虫と比べてみてもまだ白っぽいですね。
2頭を並べてみると、色の違いがよくわかります。
少し早かったのかもしれませんが、下手に暴れてダイエットされるよりはましでしょうか?
パラワンのメスの飼育データまとめ
それでは最後にこれまでの飼育データを簡単にまとめてみたいと思います。
- 3月15日割り出し=卵×2・1齢幼虫×4・2齢幼虫×3
- 3月末~5月末にかけて1本目の菌糸ビンへ投入
- 7月13日、菌糸ビン交換。メス5頭の体重は9g・11g・13g・14g・15gでした
- 10月中頃から順次マットへ移動、体重の変化は、
9g⇒15g
11g⇒11g
13g⇒13g
14g⇒15g
15g⇒15g
という結果でした。
このまま順当にいけば、11月~12月初旬にかけて全ての幼虫が成虫へと羽化してくれると思います。
つまり私の飼育環境(ワインセラーで23℃~24℃)では、孵化から8~9か月の羽化ということになりそうです。
また個体差はありますが、7月以降はどの幼虫もそれほど目立って大きくなったとは言えません。むしろほぼ平行線といった個体がほとんどです。
つまり7月の時点で雌雄の判別が確実にできていれば、その後はマット飼育でもメスに関してはそれほど影響はないのかもしれませんね。
今後の飼育の参考にしていきたいと思います。
パラワンもオスはもう少し先になりそうですが、メスたちは蛹化、そして羽化まであと少しです。あとは羽化不全を防ぎ、元気な成虫を誕生させてあげたいですね。
コメント
お疲れ様です。
やはりメスは蛹化されましたねw我が家も遅れて入手した個体も孵化後半年経過したので2匹を残してメスはすべて蛹化しました。
羽化したメスもすでに13匹。50ミリ越えは3匹程度、有名血統個体もあまり大きくならず・・・といった成果ですが、パラワン一年生としてはこんなものだと思っています。
鷹さんと我が家の個体はほぼ同時期に孵化しているようなので、蛹化や羽化のタイミングも近くなって当然でしょうね(こちらも大阪なので気温事情など近いでしょうし)。鷹さんのブログは貴重な生情報としていつも参考&楽しみにさせて頂いてます。こちらもまた動きがありましたら報告させていただきます。
征様
こんばんは。
はい!
ものの見事に征様にご忠告頂いた通りの動きでした。^^
おかげさまで身構えることもなく、
スムーズに蛹化まで持ってくることができました。
ありがとうございます。
ただ実はまだ記事にしていませんが、
第一号のメスはつい先日、羽化を確認しました。
このあたりの動きも征様とほとんど差がないようです。
メスは全て蛹化されたようですね?
13頭羽化で50㎜越えが3頭ですか?羨ましい限りです。
あくまで予感ですが、我が家ではメスの50㎜越えは出ないような気がしています。
とても素晴らしい結果だと思いますよ。^^
征様も大阪なのですね?
ちなみに参考までに、私の住まいは大和川のすぐ近くです。
近くに同じようにブリードされている方がいらっしゃるというのは、
本当に参考になり、心強くも感じます。
私も征様の情報は重宝させて頂いておりますので、
今後もよろしくお願いします。