みなさんこんばんは、鷹です!
今年は早い時期からコクワガタのブリードを意識して飼育していた甲斐もあって、そこそこの数のコクワガタの幼虫を取り出すことができました。
最初に取り出したのは8月16日。
4頭のうち2頭はすぐに☆になってしまいましたが、残りの2頭はマットでの飼育にも関わらず、既に3齢幼虫に育っています。
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また10月19日に行った割り出しでも16頭の幼虫を取り出すことができました。
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10月19日に割り出した幼虫たちの一部は近々菌糸ビンでの飼育を予定しているため、今日は菌糸ビンの準備を行ってみました。
目次
菌糸ビンとは?
まずは初めに菌糸ビンについて簡単にご説明させて頂きたいと思います。
本来クワガタの幼虫は、自然界では朽ち木の中で育ちます。クヌギ・コナラ・ブナ・エノキ・ヤナギなどが主で、これらの木は倒れ腐りはじめると『白色腐朽菌』による分解がはじまります。
実はクワガタはこのような木を好んで産卵し、幼虫たちも好んでこのような木を食べます。
そしてこの白色腐朽菌の正体は『きのこ菌』で、これをクワガタの幼虫飼育用にビンの中で再現したものが『菌糸ビン』なのです。
菌糸ビンの作り方
クヌギやコナラなどの木を粉々に粉砕して『オガコ』にし、加水した後に添加物などを混ぜ加熱殺菌をします。
その後『きのこ菌』を埋め込み、自然にきのこ菌を増殖させていきます。
菌糸ビンの種類は?
オガコの種類で分けると、クヌギ・コナラ・ミズナラ・ブナ。
きのこ菌の種類で分けると、オオヒラタケ・ヒラタケ・カワラタケなどがあります。
これらは様々な組み合わせや製造工程を経て、各メーカーから多様な種類の菌糸ビンが販売されています。
クワガタの種類によって使い分ける
このように数種類の素材の違いによって作られる菌糸ビンですが、クワガタの種類によって『向き不向き』というものがあります。
そこで一般的に見てみると、
- クヌギ・コナラ=ほとんどの種類に対応。高所に生息するドルクス種には向かない。
- ミズナラ・ブナ=ヒメオオクワガタなど高所に生息するドルクス種。
- オオヒラタケ・ヒラタケ=オオクワガタ・ヒラタクワガタなどのドルクス種。
- カワラタケ=タランドス・オウゴンオニクワガタ等、主に外来種。
などの違いがあります。
菌糸ビン、使用上の注意点
菌糸ビンは基本的にとてもデリケートなもので、使用する際には注意する点がいくつかあります。
- 購入してすぐに幼虫を入れない。
- 素手や殺菌していない器具を使わない。
- 25℃以上の環境に置かない。
主なものは以上の3つですが、それぞれについて見ていきたいと思います。
1.購入してすぐに幼虫を入れない
菌糸ビンは温度変化や振動を受けると、菌糸が活性化して炭酸ガスを発生させます。
つまり購入してすぐに幼虫を入れると、炭酸ガスが充満したビンの中に幼虫を入れてしまうことになり、当然幼虫が快適に生活できるわけもありません。
それどころか死んでしまうこともあります。
2.素手は殺菌していない器具を使わない
菌糸ビンの中に雑菌が入ってしまうと、青カビが発生し菌糸ビンいっぱいに広がってしまうことがあります。
もちろんこうなってしまえば、幼虫が食べる部分が無くなってしまいます。
3.25℃以上の環境に置かない
菌糸は高温にとても弱く、腐ってしまうと表面が黒くなりドロドロに溶けてしまいます。
もちろんこうなればクワガタが食べることができないばかりか、液体になった菌糸により空気穴が塞がれてしまい、酸欠を引き起こしてしまうこともあります。
菌糸ビンの準備
以上の事柄を頭に入れて、今回私がコクワガタの幼虫用に選んだのはこちらになります。
ペット用品の通販大手サイト、charmさんの大夢B プロスペック500㏄。
コナラとクヌギパウダーを使用し、ドルクス種に向いているオオヒラタケ菌を使用して作られた菌糸ビンです。
決め手となったのはもちろん価格と素材、そしてその500㏄という容量です。
オガコはドルクス種に向いているコナラとクヌギ。さらにきのこ菌はオオヒラタケを使用しています。
またこちらの商品1個であれば¥318ですが、10個まとめると¥2,988となり1個当たりの単価は約¥299となり、とてもリーズナブルでお買い得です。
そしてコクワガタであれば羽化までにもう一度エサの交換が必要になると思われますが、その時は既に3齢幼虫でそれ以上大きくならないことが予想されますので、菌糸ビンは必要ありません。
そう考えると500㏄が最適であると考えたからです。
それでは早速準備に取り掛かっていきますが大夢B プロスペックは到着時、フタと容器の間にビニールのシートが挟まれています。
それを取り除き再度ふたを閉めて、2~3日逆さまにして置いておきます。
これには発生した炭酸ガスを取り除き使用する環境に慣らす目的があり、これを『エージング』と呼びます。(炭酸ガスは空気より重く、フタの隙間から外へ出ていきます)
保管しておく場所はもちろん現在幼虫を飼育している場所になります。
これで2~3日経過すれば幼虫を入れてみたいと思いますが、それはまた次の機会にご紹介させて頂きたいと思います。
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