みなさんこんばんは、鷹です!
1月11日(水)辺りから寒波が押し寄せて、日本各地で大荒れの天候となってしまっているようですね。15日頃にかけて特に日本海側では大雪の警報が出されているため、お住いの方々はくれぐれもお気を付けください。
ここ大阪では冬場でも雪が降ることは数える程度です。そのため積雪や道路の凍結などは、山間部でもない限りほとんどありませんが、ひとたび積雪や凍結が起こってしまうとそれこそパニックになってしまうものです。^^;
過信はせずに気を付けて生活していかなければなりませんね。
ところで今回の寒波により、大阪でも最高気温が10℃を下回る日が続いています。こうなるとやはりクワガタの飼育温度がどうしても気になってしまうものです。
そこで今回は私の飼育環境を例に挙げて、クワガタの飼育温度について少しお話しさせて頂きたいと思います。
目次
冬眠中のクワガタ
それではまず、冬眠中のクワガタの飼育温度から。
現在、私は、以下の国産クワガタの成虫を飼育しており、全て常温飼育にて越冬(冬眠)もしくは休眠させています。
- オオクワガタ オス 1頭
- オオクワガタ メス 4頭
- ヒラタクワガタ オス 2頭
- ヒラタクワガタ メス 1頭
- コクワガタ オス 多数
- コクワガタ メス 多数
- ノコギリクワガタ メス 1頭(休眠中)
全て国産のクワガタで成虫で越冬(冬眠)し、その寿命も1年~2年、オオクワガタに至っては3年以上生きることもあります。
ただしノコギリクワガタ(メス)は例外で、元々、夏の終わりから秋口にかけて羽化したノコギリクワガタは、そのまま蛹室で休眠し翌年の夏に活動をはじめます。
現在、休眠中のノコギリクワガタのメスは昨年の10月に羽化し、11月に蛹室から取り出した個体です。
元々これらの国産クワガタは日本の自然界で生息している種類のクワガタですので、特別な温度管理をしなくても飼育することが可能です。
ただ飼育下においては、
- 夏場は30℃以下
- 冬場は氷点下にならない
という2点にだけ気を付けていれば問題ありません。
そのため私の住んでいる地域(大阪)では、冬の最も寒い時期でも室内であれば特別なことをする必要はありません。
そこで現在、冬眠中のクワガタたちを保管してある場所の気温をご紹介すると、
こちらは2017年1月12日(午後7時ごろ)の気温です。
これらを置いてある場所は、夏場にカブトムシ・クワガタムシの成虫を置いている場所で、冷暖房の影響を受けない廊下になります。
外気温が5℃を下回る時でも、この場所では10℃を下回ることはありません。
ちなみに国産クワガタで越冬(冬眠)する種類のものは、ほとんどが18℃前後から越冬(冬眠)の準備に入り、15℃を下回ると越冬(冬眠)状態になります。
そのため故意に越冬(冬眠)させるには、これぐらいの温度は理想的であると言えるでしょう。
またクワガタたちの冬眠中の様子は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
自作温室内のクワガタ
昨年の11月、オオクワガタやヒラタクワガタの幼虫を飼育しはじめたことがきっかけで、自作温室を作り温度管理の下に幼虫飼育をするようになりました。
しかしこのことがきっかけで、温度管理が必要な外国産クワガタの飼育も可能になったことから、現在はスマトラオオヒラタクワガタとパラワンオオヒラタクワガタの成虫も飼育しています。
外国産クワガタには様々な種類が存在していますが、そのほとんどが日本のような四季がある環境には生息していません。
つまり日本のように夏場には30℃を超え、冬場には氷点下まで気温が下がるような過酷な環境は、ある意味、特殊であるとも言えます。
このような環境に適応してきた日本のクワガタたちは、幼虫、もしくは成虫の姿で寒い冬を乗り越える能力を保有していますが、スマトラオオヒラタやパラワンオオヒラタのように、1年を通じて温暖な環境に生息しているクワガタは、幼虫、成虫を問わず日本の暑すぎる気温や寒すぎる気温には対応できません。
そのため日本で飼育するには、どうしても温度管理(特に冬場)が必要になってきます。
温室の管理温度
それでは私の自作温室の管理温度ですが、まずは現在の自作温室内の様子から。
所狭しと菌糸ビンや飼育ケースが並べられていますね。^^;
左のメタルラックの最上段には、パラワンオオヒラタの産卵セットとスマトラオオヒラタの産卵セットが2つ。
その下から最下段にかけては、コクワガタ・ヒラタクワガタ・オオクワガタの幼虫を入れてある菌糸ビンを並べています。
右の飼育ケースにはスマトラオオヒラタとパラワンオオヒラタの成虫(オス)が入れてあります。
また熱源であるセラミックヒーターは、メタルラック最下段の一番左奥に設置してあります。
これはに少し理由があるのですが、セラミックヒーターはほぼ正面・斜め上に温風が出るように傾けて設置してあります。
そして現在の管理温度は、
温度計上部の『OUT』は温室のメタルラック最上段付近の温度を表示しています。
そして下部の『IN』は温度計本体のセンサーが感知している温度、つまり温室の下部の温度を示していることになります。
熱源にセラミックヒーターを利用しているため、『OUT』の温度は概ね22.5℃~24.5℃の間で変動してしまいますが、下部はほとんど変化がありません。
またこのような温度設定は、先にご紹介した『セラミックヒーターを斜め上に向けて設置する』ということで実現することができています。
クワガタの管理温度
現在、私が自作温室内の温度をこのように設定しているのには、少し理由があります。
それは幼虫と成虫で設定したい温度が異なっており、また成虫も単独飼育・ペアリング中・産卵において、それぞれ管理したい温度が変わってくるためです。
この理想とする温度設定は、人それぞれ飼育の方法や目的によって若干の差はありますが、様々な情報を集めた結果、私は以下のように考えています。
- 幼虫=20℃~21℃
- 成虫(単独飼育)=20℃~22℃
- 成虫(ペアリング時)23℃~25℃
- 成虫(産卵中)=23℃~25℃
(ここで言う幼虫とは、コクワガタ・ヒラタクワガタ・オオクワガタを指し、成虫はパラワンオオヒラタ・スマトラオオヒラタを指しています)
特に幼虫はあまり高い温度で飼育すると早い時期に羽化してしまい(早期羽化)、小さな成虫となってしまう傾向が強いようです。
また、私が現在飼育してパラワンオオヒラタとスマトラオオヒラタは、熱帯地方に生息しているため20℃を下回る温度は厳禁で、ペアリングや産卵時には少し高めの温度(23℃以上)にしないと、うまくいかないことが多いようです。
最後に
クワガタを飼育するには、国産・外国産によって様々な違いがあります。
また温度管理することによって、これまで飼育することができなかった外国産のクワガタの飼育も可能にはなりますが、これにはもう一つの意味合いもあります。
それは『幼虫を温度管理下で飼育することによって、より大きな成虫を生み出す』ということです。
クワガタを飼育する目的は人それぞれで、単に飼育することが楽しみだったり、より大型の成虫を生み出したり、中にはギネスを狙っておられる方もいらっしゃることでしょう。
しかしいずれにしても、『温度管理はクワガタにとって快適な生活空間を与える手段の一つ』であると、私は感じています。
その結果として、『より大きな個体・より元気な個体・より立派な個体』が生まれてくれば、クワガタを飼育する者にとって、これ以上の喜びはありませんね。^^
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