みなさんこんにちは、鷹です!
私は夏になればカブトムシ・クワガタムシ採集に出掛けるのですが、毎年、何の苦労もなく採集できるのがコクワガタです。^^
これまでは夏になれば成虫を採集、越冬する個体はそのまま越冬させ、翌年の夏に寿命を迎える。そしてまた新たな成虫を採集というサイクルを繰り返していました。
コクワガタに関しては基本的に集団飼育していたため、飼育ケース内でメスが産卵し幼虫を取り出すことができれば、そのまま羽化させるということも何度も経験してきました。
しかし昨年は意図的にブリードがしたくなり、産卵セットを組んで幼虫を取り出したのですが、最終的に8頭の幼虫を飼育しています。
目次
コクワガタの幼虫、飼育の経緯
昨年の8月、成虫を飼育していたケース内で幼虫の姿を見つけ、4頭の幼虫を取り出すことができたのですが、間も無く2頭は☆になってしまいました。
その後、発酵マットで飼育していたのですが、生き残った2頭は順調に成長してくれ、10月には3齢幼虫になっていました。
またそれと並行して成虫ペアを産卵セット内で飼育しており、10月には割り出しを行ってみました。
するとこの産卵セットには小さな産卵木を使っていたにも関わらず、何と16頭もの幼虫を取り出すことができたのです。
しかし私の水分管理が不十分だったためか?16頭のうち10頭が☆になってしまい、残された6頭と8月に取り出した2頭、合わせて8頭の飼育となり、11月7日に菌糸ビンへ投入しました。
菌糸ビンからマット飼育へ
早いものでコクワガタの幼虫たちを菌糸ビンへ投入してから、早くも3か月が経過してしまいました。
これまでの菌糸ビンの様子は、こちらの記事でご紹介しているのですが、
8本のうち食痕が見られたのは2本のみ。この2本は8月取り出しの2頭を投入したもので、10月取り出しの幼虫を投入した菌糸ビンには、それ以降、全く変化が見られませんでした。
そして現在の菌糸ビンの様子がこちらです。
食痕が見られるのは、8月取り出しの2頭を投入したこちらのみ。
正直、不安の方が大きいのですが、3か月が経過しているため、全て掘り起こしてみることにしました。
1本目
まずは1本目。
10月割り出し分から、順に見ていきたいと思います。
表面から少しずつ掘り起こしていくと、何といきなり幼虫の顔が現れました。
さらに掘り広げてみると、
元気な幼虫の姿を確認することができました。
早速取り出して体重を測ってみると、
何と2g!
さすがにコクワガタ、幼虫までもが小クワです。^^;
こちらはメスのようですね。
2本目
続いて2本目です。
こちらは表面近くで食痕が見られ、すぐに幼虫のお尻が現れました。
先程より少し大きめですが、気になる体重の方は、
やはり思った通り、5gありました。
こちらはオスのようです。
3本目
次は3本目です。
こちらも先程と同じように表面の菌糸を取り除くと、このような食痕が見られました。
ここから先は幼虫がいる可能性があるため、慎重に掘り進めていきます。すると、
出できました!
先程の5gの幼虫とほぼ同じくらいの大きさでしょうか?
こちらも体重を計ってみると、
4g、メスのようですね。
4本目
どんどん掘り出し作業を進めて行きます。
4本目はなかなか食痕が見られず少し暗雲が立ち込めてきましたが、半分ほど掘り進めたところで食痕が見られ、丁寧に掘り広げていくと何と!
今までと少し幼虫の様子が違います。そして幼虫周辺の菌糸を少しずつ取り除いてみると、
すでに蛹室を作って前蛹になる直前ではありませんか!
これはちょっと予想外でした。
しかし幸いなことに、それほど大きく蛹室を掘り起こしたわけではありませんので、この幼虫はこのままの状態で飼育を続けたいと思います。
残念な結果
ここまでの4本では、全ての幼虫たちが元気な姿を見せてくれました。
菌糸ビン投入時から全く食痕が見られなかったため、☆になっていることも覚悟していたこともあり、非常に嬉しい結果です。
しかしいいことばかりではありません。
10月割り出し分の幼虫6頭のうち、残りの菌糸ビンは2頭分。それらを掘り起こしてみた結果がこちらです。
『閲覧注意!』
『閲覧注意!』
いずれも変色して☆になっています。
また幼虫周辺をよく見てみると、蛹室を作り前蛹になりかけているようにも見えます。
いずれにしてもこの幼虫たちが☆になってしまったのは、大きさや状況を考えると、この1か月以内のことだと思われます。
ここまで成長していて非常に残念ですが、これもクワガタ飼育では避けられない事態です。
この幼虫たちには悪いことをしてしまいましたが、ここまでの飼育方法を再度検証し、今後の参考にしていきたいと思います。
7本目
気を取り直して、ここからの2本は8月に取り出した幼虫たちを入れている菌糸ビンです。
まずはより大きくなっていると想像できる方から掘り出してみたいと思います。
こちらは少し掘っただけで、すぐに大きな食痕が現れました。そして順調に掘り進めていくと、
やはり大きいです。
これまでの幼虫たちと比べれば、一目でわかる大きさです。
ということで体重を計ってみると、
やはり思った通り、7g!
今季最大(^^)の大きさです。
まあ、投入時の画像がこちらですから、元々大きかったというのは分かっていたんですけれど、、、^^;
それでも投入時よりは成長してくれています。
ちなみにこちらは、間違いなくオスでしょう。
8本目
それでは最後の菌糸ビンです。
こちらは側面から幼虫の姿が確認できているため、居場所が分かっている分楽勝です!^^
赤丸の部分に幼虫の顔が見えています。
ということで、狙いを定めて掘り進めていくと、
またやってしまいました!
こちらも蛹室を作り前蛹になる直前です。菌糸ビンの外から見えていたのが頭部だったため、体の状態が確認できていませんでした。
しかしよくよく考えてみれば、この幼虫、最近は同じ場所にばかりいたような気が、、、、
この辺りの見極めは、非常に難しいですね。
マット飼育へ
結果的には8頭中6頭が生存、うち2頭はすでにさなぎになる準備をはじめていました。
元気な4頭は時期的にも、今後それほど大きく成長することもないかと思われますので、羽化の安全性などを考慮してマットで成虫まで飼育したいと思います。
ということで事前に準備しておいたこちらに順次投入していきます。
使っているビンは、オオクワガタの幼虫などにも使っていた、大夢B プロスペック 500㏄の空き瓶です。
コクワガタであれば、オスであっても十分な大きさだと思われます。
最後に
コクワガタの幼虫たちを菌糸ビンで飼育してみて気付いたことが一点あります。
それは外から食痕が確認できなくても、中央付近で元気に成長している幼虫が多数存在しているということです。
これは一般的に『居食い』と呼ばれるもので、幼虫が環境に馴染み、同じ場所に留まりながら周りの菌糸を食べている状況です。
このような状況は幼虫にとっては理想とも言えるのですが、その反面、菌糸ビンを掘り起こすまで中の幼虫の様子が全く確認できないというデメリットもあります。
そのため菌糸ビンを使ってクワガタの幼虫を飼育する際は、
- 投入時の幼虫の大きさ
- 菌糸ビンの大きさ
- 菌糸ビンの使用期間
- クワガタの種類による羽化までの期間
これらを事前に考慮し、計画的に使用していく必要がありそうです。
もちろん『想定外の出来事』や『早期羽化』などもあり、100%事故を防ぐことは不可能でしょうが、今回、私が飼育していたコクワガタの幼虫2頭が☆になってしまったケースでは、あと1か月早く菌糸ビンから取り出していれば、事故は防げたような気がします。
今後のクワガタ飼育の教訓にしていきたいと思います。
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